難民キャンプの高齢者
一応、職業が介護職なもので、こういった項目も載せてみたのですが、
それほど書くこともないかな。。。
アフリカでは日本の高齢化社会なんて信じられないようです。
だいいち、子供をひとりかふたりしか産まないっていうこと自体が
彼らの考え方からは信じられないようです。
キャンプ内の年齢構造を見てみると、一番多いのが18歳以下の若者たちです。
それに子供、乳幼児も多いです。
逆に、高齢者は少ないです。アフリカ社会自体そうなのですが。
ただ、結構キャンプ内を歩いているとお年を召された方が歩いていたりします。
車椅子に乗っている方もいます。
商店街の店先に車椅子で座り、
毎日そこで行われるトランプを眺めているおじいちゃんもいます。
大きな問題は、やはり栄養失調です。
そして、受けたくても十分な医療的ケアが受けられないのが現状です。
主にケアにあたっているのは、コミュニティ内の若者たちです。
ユース・リーダーを中心にチームを作り、
スーパーバイザーの指導のもと、高齢者へのケアを行っています。
コミュニティ内における互助精神によるものです。
高齢者問題の対応としては、
・スーパーバイザーの質的・量的な充実
・衛生環境、栄養補給など根本的な問題の解決
が求められます。
キャンプ内の高齢者問題について話を聞くと、
キャンプができた頃には、高齢者はほとんどいなかったのですが、
このカクマにキャンプが生まれてから10年が経ちます。
10年の歳月がキャンプに高齢者を生みました。
キャンプ生活が長期化するとともに、高齢者は増えつづけます。
キャンプ内には高齢者を対象にした施設もプログラムもありません。
難民キャンプから人口8万人のひとつの街へと変化していくのと同時に、
高齢者問題はひとつの大きな課題となるでしょう。
written 2002.03