難民キャンプの小学校
カクマの難民キャンプにはたくさんの小学校があります。
それも当然です。子供が多いのですから。
就学率はおよそ50%。
アフリカの片田舎にしては高いほうなのかもしれません。
しかし、まだ十分とはいえない数字の一番の要因は、「女子教育」です。
初等教育の徹底を目標としてはいますが、
アフリカ社会では女子は家庭を守るものという意識が根底にあり、
その伝統的な意識が初等教育の徹底を妨げています。
女の子はすぐに自分より小さい子供の面倒を見なければいけなくなったり、
家事などの技術を見につけなければいけません。
そのため、学校にいく女の子は少なく、教室は懐かしい男子校の様相を見せています。
まぁ、日本の若い子みたいに、立派に学校教育は受けていても、
家事を含めた生活能力は一切ありません、っていうのもどうかと思います。
ここではその是非をうんぬんいうつもりはありません。
もちろん、それを選択できる自由が与えられることがもっとも望ましいのですが。
日本のある小学校の先生から依頼され、
カクマの小学校に日本の小学6年生一クラス分の手紙を届けました。
最近の日本の小学生は英語もできるんですね。。。
届けた手紙に、カクマの小学生は大喜び。
キャンプの外の世界と交流を持てることを心から喜んでいるようでした。
小学校一クラスに返事の手紙を書いてもらい、受け取りました。
なんか、いいことをしたなぁ。なんて自己満足にひたったりして。
ついでに、教室に乱入して日本の紹介をさせてもらいました。
日本に関してはカクマではいろいろ誤解があるようで。
そのことについてはまた後述します。
日本が世界のどこにあって、どんなところで、どんな遊びがあるのか。
英語で伝えるのって難しい。。。
ちなみに、カクマの小学生はスワヒリ語ではなく、英語で授業を受けています。
多国籍な難民キャンプならではです。
語学に関するレベルは非常に高く、みんな平気で4ヶ国5ヶ国語しゃべれたりします。
でも、自分の国から遠く離れたカクマの地で、
どれだけ自国の文化や伝統が学べるのかなぁ、と。
こうしてグローバル化という名のもとに豊かな特色を失っていくのかもしれません。
UNHCRが「管理」する難民キャンプ。
アフリカ社会の中にぽつんと生まれた西洋社会のイデオロギー。
しっくりこない感じを受けるのは僕だけではないでしょう。。。
やや低学年の教室。この教室には座席も机もありません。