カクマの食文化
ここでは、カクマで管理人がどんなものを食べてきたのかを紹介します。
○コンパウンドにて
コンパウンドというのは国連の敷地内のことです。
各NGOの事務所があったり、NGO職員の住居があったりします。
基本的にここで寝泊りしていました。
コンパウンド内にはレストランがあり、バイキング形式で食事ができます。
食べられるのはたいがいケニア料理。
ケニア人スタッフがほとんどなので当然といえば当然なのですが。
特別、変わった香辛料を使っているわけでもなく、
基本的には、ピラフかウガリと、肉料理、野菜炒め、スクマ(ケニア産の青菜、煮て食べます)など。
毎日変わらないので、一週間で飽きます。
いや、厳密に言えば、毎日メニューが変わっているんですが、
いまいち、どこがどう変わったんだかわからない程度の変化しかなく・・・。
何がカクマで一番つらかったかといえば、
英語と、好奇の目で見られるつらさと、ここの食事ですね。
○エチオピアマーケットにて
コンパウンドの外、つまり難民キャンプの中でも食事はできます。
各国の特色ある料理が食べられるので、
コンパウンドで食べる料理よりもはるかに魅力的です。
まずはエチオピアマーケット。
ここで食べられるのはインジェラという食べ物です。
インジェラは「テフ」と呼ばれる穀物を粉末にした物を、水と一緒に練り、焼いた物です。
クレープの生地よりやや厚めの生地で、少し不思議な酸味があります。
食べる時は、「ワット」という煮物をインジェラで包み、手掴みでガブリ。
包む煮物は、だいたい牛肉の煮込みなのですが、かなりこってり風味。
でも、肉ではなくて野菜(ジャガイモなどの根菜類)の煮込みを具にしているところもありました。
これも毎日食べていたら飽きますね。
っていうか、それ以前に拒否反応を起こします。
これを主食にしているエチオピア人って凄い・・・。
エチオピア人の胡散臭さが、この料理から来ていることに疑う余地はありません。
エチオピア人が主食とするインジェラです。
生地の中にはこってりした肉の煮込みが包まれており、これを手でくるんで食べます。
○ソマリアマーケットにて
ここは比較的普通に食事ができます。
ただ、衛生状態に関してはいいとはいえません。
エチオピア人は、
あんなところで飯を食ったら腹を壊すぞ。エチオピアマーケットでインジェラを食え。
と、力説します。
ソマリア料理は意外にもパスタです。
不思議な感じですが、どうやらソマリアの旧宗主国がイタリアだったらしく、
その名残ともいえます。
パスタの具になっているのは、
ジャガイモと肉をトマトと煮こんだシンプルなもの。
味付けもこれまたシンプルな塩の味つけ。
飽きがこないのが嬉しい。
ライスも食べられます。
カレー風味のピラフで、パスタの具になったトマトソースがついてきます。
ソマリアマーケットではパスタとライスをミックスしたものが流行っているらしく、
一回挑戦してみましたが、いまいち、あえてミックスにする理由が見当たりませんでした。
何が一番の特色かといえば、注文してから2分以内に出てくることでしょうか。
作りおきしてあるんですね。
運が悪いときは冷めたパスタが出てきます。
ソマリア料理(?)のパスタ。くせがないのが嬉しい。
○難民の食卓
実際、キャンプ内の家庭はどんな料理を作っているかというと、
やっぱり、メインはウガリです。
配給しているのがウガリの原料になるトウモロコシなので、
当然といえば当然なのかもしれません。
ただ、民族によってはウガリを食べない民族もあり、
そういう人たちは配給で得たトウモロコシを売って、違ったものを食べています。
同じものを配給しているのであれば、同じような料理を作っていそうなものですが、
そこはマルチナショナリティな難民キャンプ。
コミュニティごとに特色があって面白いですね。
○ついでに
難民キャンプから離れて、ナイロビについたとき、
一番食べたかったのはピザです。
チーズがなかったので、油っこいこってりしたピザの味に飢えていました。
さっそくピザ屋に行きました。
ちなみに、日本について、一番最初に食べたのは、
日暮里駅降りてすぐ、手打ちラーメン
「馬賊」のねぎラーメンです。