「人間性のかけらもうかがえない冷酷な犯行態様」今井隼人被告に死刑判決。Sアミーユ川崎幸町 連続転落死事故。

Sアミーユ川崎幸町転落死事件に死刑判決

川崎の老人ホーム転落死、被告に死刑判決 横浜地裁

 川崎市の介護付き有料老人ホームで2014年、入所者3人が相次いで転落死した事件で、横浜地裁は22日、3件の殺人罪に問われた元施設職員、今井隼人被告(25)に求刑通り死刑を言い渡した。弁護側は無罪を主張。逮捕直後に3人殺害を認めた自白の信用性が最大の争点だったが、渡辺英敬裁判長は「信用性は相当高い」と述べた。弁護側は即日控訴した。

 弁護側は「事故や自殺の可能性がある」と主張していたが、判決は被害者3人の身体能力が低く遺書もないことなどから「第三者の犯罪行為によるものと推認される」と指摘した。

 「約2カ月間に同一施設の同じ場所、深夜帯に起きていることから同一犯による犯行との強い推認が働く」とし、今井被告の出勤状況や他の職員の犯行時間帯の業務内容などから「今井被告が犯人であるとの推認が働く」と述べた。

 その上で今井被告の捜査段階の自白の信用性について、取り調べを録画した映像から警察官の威圧的言動の影響は感じられないとして「高い信用性を有する」と指摘。公判での無罪主張について「供述の変遷は納得いくものでない」と退けた。

 判決は動機について「日々の業務から生じていた鬱憤から犯行を敢行した」などと述べ「人間性の欠けらもうかがえない冷酷な犯行態様」と指摘した。弁護側が争った責任能力も認めて「死刑のほかに選択の余地はない」と結論づけた。

 判決によると、今井被告は介護付き有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」に介護職員として勤務していた14年11~12月、深夜から未明に当時86~96歳だった男女3人の体を抱えてベランダから投げ落とし、殺害した。

事件からもう4年もたっているんですね。

ミステリー?連続殺人?有料老人ホームSアミーユ川崎幸町で入所者三人が転落死。

川崎の介護付き有料老人ホームSアミーユ川崎幸町で3人の入居者が転落死していた事件で、
逮捕されていた今井隼人被告の判決が下りました。

目撃情報や監視カメラなどによる決定的な証拠がないという状況だったことから、
本人の自白の信用性が争点となっていましたが、裁判所が下したのは死刑判決でした。

施設や運営会社の管理責任の問題を指摘する声もありますが、
悪意のある介護職員がこういった事件を起こそうと思ったら防止策なんて立てようがないですよね。
それだけに、事件を起こした被告の責任は重いと考えていいと思います。

施設・介護の現場は、今回の事件のような脅威からどうしたら利用者を守ることができるのでしょうか
より介護に人材が集まり、優秀な人材を採用できるような環境になればと思いますが、
現状、人材不足のために採用せざるを得ないというケースもあると思います。
介護が人材が集まる魅力のある職場になるためには、
待遇改善や根本的な処遇改善としての仕組みをより大きな枠組みで考えていかなければいけないでしょうね。

当時の施設の状況についての記事がありますので、興味ある方はどうぞ。
川崎老人ホーム連続殺人犯の元同僚が証言「私が見た”闇”の実態」

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記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。