この記事の目次
介護老人保健施設で入所者が首絞められ死亡 殺人で捜査 奈良
奈良県上牧町の介護老人保健施設で、10日未明、入所していた97歳の女性が、自分の個室で死亡しているのが見つかり、警察が詳しく調べた結果、首を絞められて窒息死したことがわかりました。警察は殺人事件として、捜査を始めました。
10日午前3時20分ごろ、奈良県上牧町の介護老人保健施設「こころ上牧」の職員から、「入所者の女性の心臓が止まっている」と消防に通報がありました。
警察によりますと、この女性は入所している森本ミツヱさん(97)で、まもなく死亡が確認され、警察が遺体を詳しく調べた結果、首を絞められて窒息死したことが10日夜になってわかり、警察は殺人事件として捜査を始めました。
警察の調べによりますと、森本さんは自分の個室にあるベッドの脇の床に倒れていて、見つかる2時間ほど前に職員が巡回した時には、ベッドの上で寝ていて異常はなかったということです。
この施設を運営する兵庫県姫路市にある社会福祉法人のホームページによりますと、施設は平成18年に開業し、入所者の定員は80人で、5階建ての建物のうちの2階から5階部分に入所者用の居室が設けられています。
警察は施設の関係者などから話を聞くなどして、不審な人物がいなかったかどうか、捜査を進めています。
奇怪な事件です。
わかっていることをまとめると、
・発見は深夜3時20分、巡回中の職員が首を絞められて死亡している入所者(要介護3)を発見。
・首には紐のようなもので絞められた跡があった。
・第一発見者は当直でフロアを担当していた男性介護職員(54歳)。
・2時間前の巡回時には異常がなかった。
・施設は施錠されており、各階を移動するエレベーターも暗証番号でロックされており、職員以外移動はできない。
・当日の入所者は75名。事件のあった4階には19名が入所していた。
・当直の職員は介護職員4名と看護師1名。来所者等はいなかった。
・個室ユニット型の介護老人保健施設。
(介護老人保健施設こころ上牧HPより、2~5階の見取り図)
警察は事件事故の両面から捜査をしておりましたが、現在は殺人事件とみて捜査を進めているとのことです。
紐のようなもので首を絞められたにしても、その紐自体が見つからなかったので、おそらく殺人であろうというのはわかるのですが、
殺人の線に切り替えていると公にしている以上は、ある程度の確証があるのかもしれません。
殺人が可能だとしたら、4階に入所していた19名の利用者か、第一発見者で当直をしていた男性介護職員、あとは各フロアを移動する看護師。
入所者が紐のようなものを持ち出し、当直の職員に気付かれずに被害者の個室へ移動し、
さらにその証拠を隠滅することが出来たかどうかというと疑問があるので、
疑われるのは当直の職員になりそうです。
ベッドのわきに倒れていたということで、夜間ベッドから立ち上がろうとしたところを当直の職員が制止したもののきかず、
逆上した職員が紐で首を絞めるという可能性が浮かびます。
以前もSアミーユ川崎幸町で起こった介護職員による連続殺人のニュースなども取り上げましたが、
そういった事件のイメージが強いので、当直の職員に疑いの目が向けられてしまうかと思います。
いずれにしても、事件の早期の解決を望みます。
また、これが職員の犯行でないことも願います。
追記
介護施設入所殺害の疑い、「第一発見者」の元職員逮捕 奈良
2月5日、施設の元職員で第一発見者の田島茂容疑者(56)=大阪市東淀川区上新庄=が逮捕されました。
続報についてはまたお知らせします。
元職員、田島茂容疑者逮捕
記事にまとめました。
最近のコメント