介護の情報公表制度の普及へ「一層の取り組みを」 現場に協力を要請 厚労省
介護を必要とする人がサービスを適切に選択できるようにするための情報公表制度 ー 。広く社会に浸透していない現状を好転させようと、厚生労働省は自治体や関係者に協力を呼びかけている。
「普及に向けて一層の取り組みをお願いしたい」。10日に開催された政策説明会では、集まった都道府県などの担当者にこう要請した。市町村の公式サイトから誘導する線を増やすとともに、要支援・要介護の認定通知書とセットでパンフレットを配布したり、ケアマネジャーに紹介してもらったりするよう促している。
介護の情報公表制度は、利用者やその家族がサービスを比較・検討するのを助けるインフラとして、2006年4月にスタートしたもの。厚労省が管理するサイトの検索ツールを通じて、各施設・事業所の運営方針や特色、利用料、所在地、営業時間などが調べられる仕組みだ。サイトに掲載されている施設・事業所の数は、2015年度の時点でおよそ19万件にのぼっているという。
課題は満足に活用されていないこと。公正取引委員会が利用者や家族を対象に行った調査によると、実に92.5%が「使ったことがない」「わからない」と答えていた(昨年9月公表)。このため、種々の情報を報告する義務を負う現場での評判は総じて悪い。国会や審議会などでも度々批判されており、「いっそ民間に任せたほうがいい」といった厳しい指摘もなされてきた。
この記事では「いっそ民間にまかせたほうがいい」と紹介されていますが、
政府の規制改革推進会議でも、「もうやめちゃった方がいいんじゃないか」、という意見が出されていました。
全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議では、普及していくとして、
その中でもケアマネジャーによる活用という内容が掲載されています。
ケアマネがきちんと紹介をしないから制度がきちんと使われないといわんばかりの内容ですが、
書類のあり・なしを問うだけの内容の調査で事業所を点数化する調査を基準に利用者に選ばせるのであれば、
それこそケアマネの質が問われます。
なんでもケアマネの責任にすり替えておこうという論調も見逃せません。
ちなみに、この制度の平成29年度の予算額は95,000,000円。
それでこれだけ利用されていない、さらに調査に伴う事業所の費用負担も生じるのであれば「やめちゃったほうがいい」という意見が出るのも当然ではないでしょうか。
むしろ、事業所が独自にホームページを持ち、
写真なども含めてきちんと必要な情報を提供している場合に補助金を出すようにすれば、
利用者にとってはより有益なサービス比較検討の材料になるのではないでしょうか。
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