セントケア、介護にAI 最適プランを自動作成
介護大手のセントケア・ホールディングは介護現場で人工知能(AI)を導入する。技術を持つ米ベンチャー企業と組み、要介護者の体調や症状に合った介護サービス計画を自動で作成できるシステムを開発。質の高い計画をこれまでの半分の時間でできるようにする。生産性を高め深刻な人手不足を緩和するとともに、要介護者に最適なプランを提案する体制を整える。
確かにケアプランを作るのは時間がかかるけれど、それでケアマネの労働時間の約2割を消費しているかといったら、さすがに言いすぎな気もします。
ケアプラン作成というのは、面接によって得た情報をアセスメントとして落とし込んで、課題を整理し、ケアプランという書式にまとめて、
その後サービス事業所との調整・担当者会議といった流れで進んでいくなかのその一部分がケアプランの作成です。
おそらく、ケアマネのデスクワークでも、ケアプランの作成そのものにかかる時間以外の方がはるかに作業量や負担は大きいと思います。
また、プランの質の問題については、アセスメントでの情報不足などが原因な場合があるので、
そこから導かれるプランが最適なプランになる可能性は極めて低いのではないでしょうか。
当然、インフォーマルを含めた最適な地域資源など、結びつけるサービスについての詳細な情報入力などが必要になってくるわけですし、
単純に負担が半減できるというものではないでしょう。
そもそも、最適なプランとは何か。
利用者や家族、サービス事業者や地域の社会資源など、様々な主体がかかわるケアプランで、誰が見ても、それが最適であるといえるのか。
AIが事前にデータ学習する1000件以上のプランというのはそもそも最適なのか。
実際の利用者にそれをあてはめるのは難しいかもしれませんが、
新人ケアマネ用の学習プログラムとかに応用するのは面白いかもしれませんね。
AIだけでなく、もう少しソフト開発などの部分でデスクワークの負担軽減はできるはずなので、
各社もう少し努力してほしいなと。
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