「”介護付きホーム”と呼んでください」。特定施設のわかりにくさから、特定協が出した結論は・・・

特定施設を介護付きホームと呼んでください!特定協
特定施設を介護付きホームと呼んでください!特定協

「介護付きホームと呼んでください」

特定施設、通称は「介護付きホーム」で- 特定協

 全国特定施設事業者協議会(特定協)は、特定施設入居者生活介護(特定施設)の通称を「介護付きホーム」とすることを決めた。分かりやすく親しみやすい通称によって、特定施設の果たす役割と存在を、国民や行政関係者にPRすることが狙い。

 特定協の関係者の間では、特定施設がどのような役割を果たすサービスなのか、国民や行政関係者の間であまり理解されていないという課題が指摘されており、呼称の難しさがその要因の一つという声も上がっていた。

 こうした状況を踏まえ、特定協では介護関係者以外でもイメージしやすい通称として「介護付きホーム」を使うことを総会で決定。併せて、介護付きホームの事業者が目指すべき「ビジョン」も決めた。ビジョンの具体的な内容は、次の通り。

▽入居者その人らしい暮らしの支援
 ・予防から介護までを含め、その人らしい暮らし全般を支えます。
 ・これまでの人生やこれからの希望に寄り添います。
▽多様な選択肢の提供
 ・個々のニーズにお応えする、柔軟なサービスを提供します。
 ・地域包括ケアを担う、幅広いサービス(価格、嗜好など)の介護付きホームを提供します。
▽『終の棲家』の実現
 ・尊厳をもって最期まで暮らしていただける住まいを目指します。
 ・馴染みのスタッフのチームケアによる安心をお届けします。

正直わかりにくい特定施設。
ケアハウスや有料老人ホームと何が違うのかとか、そりゃ思いますよね。
簡単に言えば上記の施設などが介護保険の指定を受けて入浴・排泄・機能訓練などのサービスを施設で提供するのが特定施設というくくりになるのですが、
特定施設という名称で呼ばれても、何をもって特定なのか、わからないという印象を持って当然だと思います。
そこで、特定施設を通称「介護付きホーム」と呼んでください、というのが特定施設事業者協議会の声明なのですが、
特定ケアハウスは「介護付きホームケアハウス」と呼べばいいのか?
介護付きホーム=介護付き有料老人ホームで同一のものと勘違いしてしまうリスクが非常に大きいと思われます。

特定協ではこんなコメントを発表しています。

特定協は、デイサービス(通所介護)、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)のように、「特定施設」、「特定施設入居者生活介護」という法律上の正式名称とは別に、一般の方でもイメージしやすい通称として「介護付きホーム」を定めました。理事会・事務局会での大議論の末、サービス内容を短く、わかりやすく伝えることができる名称として決定しました。

おそらく、大議論の末、という言葉の中にはいろんな葛藤もあるのでしょうね。

そもそも小泉純一郎が厚生労働大臣だったときに、介護保険のメニューを全部日本語にすると言い出したのがこのわかりにくさの根本にあるわけです。
レストランでハンバーグやカレーライスやグラタンを頼む時にあえて日本語で注文するか?カレーはカレーで、ハンバーグはハンバーグでしょ。

介護付きホームという通称がはたして浸透するのか。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

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