モーター付き歩行器 16年度介護保険レンタル対象に
厚生労働省は10月9日の「福祉用具・住宅改修評価検討会」(座長=山内繁・支援技術開発機構理事長)で、福祉用具貸与の保険給付対象にモーター付き歩行器を追加する方針を示した。今後開催される社会保障審議会介護給付費分科会へ報告し、16年4月より適用となる見通しだ。
福祉用具・住宅改修の対象品目見直しは、これまで介護報酬改定にあわせた3年に1度だったのを、ロボットの技術革新へ柔軟に対応できるよう、今年度より毎年実施することとしている。同省は今年4月より追加品目の要望を募集。10月22日時点で福祉用具18件、住宅改修6件があがった。
モーター付き歩行器は、従来の歩行器に傾斜センサーと駆動ユニットを搭載し、上り坂はアシスト、下り坂は抑速を自動で行うもの。想定される機種は、RT.ワークス(大阪市、河野誠社長)の「ロボットアシストウォーカーRT.1」やカワムラサイクル(神戸市、飯島裕治社長)の「フラティア」、幸和製作所(堺市、玉田秀明社長)の「リトルキーパス」などが該当する。
同検討会では、本来の歩行器の機能を有しながらロボット技術で安全性が向上する点、それに伴い外出機会の増加が期待できる点を評価。委員からは概ね賛同が得られた。
モーター付き歩行器、あまり聞きなれない名前ですが、
傾斜センサーと駆動ユニットを搭載していて、電動のアシスト機能と電動の抑速ブレーキ機能がついているということです。
坂道を移動しなければいけない高齢者にとっては助かる存在ですよね。
特に下り坂で歩行器のスピードが出すぎて転倒する事故も多く、
こういった技術が発展することで安全な外出に役立ちそうです。
リトルキーパス
ロボットアシストウォーカーRT.1
ただ、今回利用が想定されるのはやはり軽度の利用者。
今回給付対象が決定したとしても、軽度者の福祉用具レンタルは制限される可能性が強いという点は懸念されます。
ロボット技術の介護分野での導入を推進していくという方針がある一方で、
このような軽度者向けの福祉用具のレンタルは徹底的に制限をしていくという方針もあり、
このバランスをどこで保つことになるのでしょう。
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