認知症ドライバー、危険運転で2人死亡。道路交通法は認知症の運転を許していない。

認知症ドライバーの事故を防ぐには?
認知症ドライバーの事故を防ぐには?

宮崎暴走、運転手に認知症の入院歴 事故との関連捜査

 宮崎市中心部で28日、歩道を暴走した軽乗用車にはねられ2人が死亡、4人が重軽傷を負った事故で、運転していた男性(73)が過去に認知症で入院していたことが、捜査関係者への取材でわかった。宮崎県警は他の持病との関連も含め慎重に調べる。

 捜査関係者などによると、運転していた川内実次(みつぎ)さん=鹿児島県日置市東市来町=は事故直後、歩道を車道と間違えたのかを警察官らに聞かれ、「はい」と認める反応をした。受け答えなどの際は、ぼうぜんとした様子だったという。

 歩道上を走った約700メートルの間にブレーキ痕がないことや、途中で加速したとの目撃証言があることから、県警は川内さんが正常な運転ができない状態に陥っていた可能性があるとみている。一方で、歩道中央にある車止めのポールを避けて走ったような形跡もあるという。

認知症ドライバーについての問題はこのブログでも何度か取り上げていますが、
今回は死者が2人、重軽傷4人という大きな事故に発展したことから、非常に注目を集めています。

行方不明中の認知症ドライバー、首都高逆走で2台衝突。
認知症ドライバーと高齢者の移動手段。

通院や買い物にどうしても移動手段が必要だという言い分についても理解できないわけではないのですが、
飲酒運転以上に危険な行為であることについても周囲の理解が必要です。

75歳以上の方で認知症の疑いがある人が免許の更新をする際には医師の診断が必要になるように道路交通法が改正されましたが、
この方は73歳だったため、そこに該当しなかったということが問題視されています。

ただ、それ以前に道路交通法にはこのように記載されています。

運転免許については、後見類型と保佐類型の開始決定に関係なく、認知症であると判明したときには、免許は取り消し、停止される(道路交通法103条1項)

つまり、75歳になっていようがいまいが、認知症であった時点で、免許は取り消されるべきだったのです。
免許の自主返納をしない場合には、医師が診断書を警察に提出することで免許は取り消しになります。

ただ、医師としての権限でその患者から交通手段を奪うということを、医師自らが進んですることが難しいケースもあります。
やはり家族など周囲がどれだけその危険性を認識し、動くかどうかにかかっている部分が大きくなります。

ぜひこの「認知症高齢者の自動車運転を考える家族介護者のための支援マニュアル」を参考にしていただければと思います。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

認知症ドライバーの事故を防ぐには?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です