デイ送迎時の介助、来年度から30分以内は介護報酬で評価
厚生労働省は来年度から、デイサービスの送迎時に利用者の居宅で行われる短時間の介助について、新たに介護報酬による評価を始める方針だ。ヘルパーなどが必要に応じて、ベッドまでの付き添いや着替えといった支援にあたっているケースが多いためで、30分以内ならデイの所要時間に含めることを認める。
介護報酬改定に向けた議論を進めている審議会の会合で、こうした考えを説明した。要件・基準などの詳細は、来年1月にも公表される見通しだ。
昨年度の調査によれば、デイの送迎の時にヘルパーが対応するケースは約5割。サービスが終わった後の居宅への送りは、「ベッドサイドまで」が約7割となっている。厚労省はこうした実態を踏まえ、送迎時の支援を介護報酬の評価に含めるべきだと判断した。
所要時間として扱えるのは、ケアプランや通所介護計画に位置づけられた介助。一定の資格を持った職員が対応にあたることが条件で、時間は30分間が上限になる。
厚労省はこのほか、事業所が送迎を行っていない利用者の報酬について、来年度から引き下げる考えを示した。利用者が自力で通っているケースや、家族が送迎を担っているケースについて、新たに減算の対象にすると説明している。
デイサービスの送迎は基本的にはドアtoドアで行うのが原則ですが、
その前の身支度や所持品の用意、トイレ介助や車いすへの移乗などを含めた
送迎時の送り出しや帰宅時の出迎えに訪問介護のヘルパーを利用しているケースが多くあります。
こういった場合の短時間の介助をデイサービスで行う加算が創設されるかもしれません。
おそらく、介護報酬は訪問介護の短時間サービスよりも低い金額に設定されるでしょう。
この介助を誰が行うかで通所と訪問の事業所がもめるケースも出てくるかもしれませんね。
こういった送り出しを通所が行うというのは小規模多機能などでは行われていますが、
最初のお迎えの場合以外は、送迎の職員以外の職員を別に確保しなければいけない場合が多く、
なかなかスムーズな配置ができないという点で苦慮されている事業所側の意見もあります。
また、これまで訪問介護はつけていなかったけれど、
あえて簡単ですぐに行える身支度の介助を加えて、送り出しの介助を行ったとして
無理矢理加算をとろうとする事業所も出てきそうです。
帽子をかぶせる介助をしたから加算をとります、とか、
バッグを持たせたから加算をとります、とか。
このあたりの基準の設定の仕方も難しそうですね。
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