介護サービス利用者、過去最高に 12年度25万人増
厚生労働省が31日発表した2012年度の介護給付費実態調査によると、1年間に一度でも介護保険サービスを利用した人は543万600人だった。前年度に比べ25万6800人(5.0%)増え、過去最高を更新した。
高齢化で介護が必要な程度を示す「要介護度」も上昇している。介護サービスを1年間利用し続けた人のうち、12年4月時点で「要介護1」だった人の26.7%は1年後に要介護度が上がった。
訪問介護や通所介護(デイサービス)など在宅で受ける介護サービスの利用者は約16万人増の331万人。夜間訪問介護などに対応した地域密着型サービスは、4万人増の約44万人だった。12年度の介護報酬改定で地域密着型の一つとして設けられた24時間対応の巡回サービスは、2800人が利用した。
特別養護老人ホームなど施設での介護サービスは、利用者1人あたりの費用額が在宅の2.4倍(13年4月審査分)となるなど給付費がかさむ。このため厚労省は、在宅や地域密着型のサービスを拡充している。施設サービス利用者は3万6100人増え117万人だった。
介護保険サービスの利用者が増加しているというのは高齢化に伴っていることなので、それ自体を驚く内容ではないのですが、
2012年の介護保険改正で鳴り物入りでデビューした地域密着サービスの24時間定期巡回随時対応サービスですが、
利用者は在宅介護サービス利用者331万人に対してわずかに2800人。
こういった現実を見て、そもそも構想時点から無理があったのではないかと検証をする余地がありそうなものですが。
これと一緒に示されたデータで、興味深かった点としては、
全利用者1人当たりの平均費用は、月15万7600円(13年4月審査分、本人負担は1割)で、前年度より600円増えた。
ということで、利用者当たりの費用が増えているということは、
それだけの量のサービスが必要な利用者が増えているわけですから、重度化が進んでいると受け取ることができます。
もちろん、介護報酬改定で加算などが増えていたりすることも要因のひとつとしてありそうですね。
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