要介護度改善で報酬 品川区、特養対象に
東京都品川区は2013年度、入所者の要介護度を改善した特別養護老人ホームなどに報酬を与える。現行制度では入所者の要介護度を改善すると事業者に支払われる介護報酬が低下してしまうという。減収分を報酬で補い、介護現場の意欲向上を図る。初年度は区内10施設で試験的に実施する。区によると、こうした報酬制度は全国的に珍しいという。
事業期間は13年度の1年間。期間内に入所者の要介護度を、それまでよりも1段階改善すると、1人あたり月2万円を事業者に交付する。2段階改善すれば月4万円、3段階改善すれば月6万円となる。助成期間は改善した月から1年間で、再び悪化した場合は助成を打ち切る。
区によると、入所者の要介護度が1段階改善すると1人あたり平均2万2千円程度の減収となり、介護スタッフが入所者の健康状態の改善に努力しても報われない現状があった。減収分の大半を補填し、事業者や現場で働く介護スタッフに入所者の要介護度を改善する意欲を高めてもらう。
区内の特別養護老人ホームや老人保健施設、ケアホームの計10施設で1年間、試験的に実施する。成果を検証し、14年度以降に本格導入するか決める。
要介護度が改善することで報酬が得られるという制度が品川区で試験的にスタートします。
要介護状態が改善することで、
報酬が得られるシステムをもともと採用している国もあると聞きますが、
逆にそういった場合、事業者が改善見込みのある利用者を選別するという弊害があるそうです。
今回の場合は、要介護度がひとつ改善しても、要介護度が悪化した方が
介護報酬で得られる金額も多くなるので、
それがモチベーションにつながるかというと疑問にも感じます。
要介護度が改善されたことで、要支援になれば、
施設を退所しなければいけないのですが、
一度特養に入所した要介護者を受け入れることができる家族はそうそういないでしょう。
となると、改善するにしても、要介護1と要支援との間に大きな壁ができているわけですよね。
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