EPA介護福祉士、「450時間研修」不要
厚生労働省はこのほど、EPA(経済連携協定)で来日した介護福祉士候補者が2015年度以降の介護福祉士国家試験を受験する場合、要件の一つである「実務者研修」を受講しなくてもよいとする方針を示した。実務者研修では原則450時間分の受講が義務付けられており、関係者からは、候補者にとって過重な負担との声が上がっていた。
15年度以降の介護福祉士国家試験では、現場で3年以上の実務経験のある人でも、原則450時間の実務者研修を受講しなければ、受験資格が得られない。
ただ、EPAで来日した介護福祉士候補者については、母国での看護課程を修了するなどの要件が課されている。さらに来日後は、受け入れ先の介護施設で、介護福祉士の監督を受けながら必要な知識と技術を修得することが定められていることから、厚労省では、「(実務者研修修了者と)同等以上の知識および技能を有すると認められる」と判断。同研修の修了を、EPA介護福祉士候補者の受験要件に含めないことを決めた。
15年度以降、介護福祉士取得のためには、
現場経験だけでなく、450時間の研修が必要となることが決まっているのですが、
この450時間という研修の時間や費用の負担が非常に大きな問題となっています。
介護の質の向上が必要だという意見も確かにそうですが、
介護の担い手が不足することの方が危険性の高い問題だと考えるべきだと思っています。
今回、EPAで来日している介護福祉士候補には450時間の研修を不要とする方針が出されました。
介護の担い手不足の解消を目指して来日した介護福祉士候補。
介護福祉士の資格取得を目指す日本の介護の担い手への門戸をどんどん狭めながら、
担い手が不足していると言って
働き手を確保するためにEPAで来日する介護福祉士候補を優遇する。
どうも矛盾しているのではないでしょうか。
フィリピンやインドネシアでの国内研修も行っているといっても、
そのカリキュラムの内容は、450時間研修の内容とどのようにリンクしているのか、
そのすりあわせもないまま、これを決めてしまうのはいかがなものでしょうか。
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