5月31日、東京・虎ノ門で厚生労働省の「介護支援専門員の資質向上と今後のあり方に関する検討会」の第3回会合が開かれた。前回に続き今回も構成員によるプレゼンテーション(以下、プレゼンと表記)が行われた。
ケアマネのありかた検討会が行われていますが、
そのレポートがケアマネジメントオンラインに掲載されています。
その中で、興味深い点をピックアップします。
介護支援専門員の研修のあり方については、在宅ケアの経験のない実務研修受講試験合格者が少なからずいる点を挙げ、経験なしで実務研修を受講しても実務のイメージができないのでは、と懸念を示した。そして、実務研修受講前と実務研修中に現場実習を義務化することを提案した。
ケアマネは医療職が望ましいという意見が根強いのですが、
在宅ケアの実務経験というものを経ていないケアマネへの懸念が示されています。
確かに、在宅ケアの経験がある分、家族の気持ちに寄り添う支援ができるかもしれませんね。
まず、ケアマネジャーとして求められる基本的資質として、木村氏は、介護支援専門員としての心構え(価値と倫理)、介護保険制度と周辺制度の熟知、利用者・患者本位の視点、対人援助能力(コミュニケーションスキル含む)、多職種協働(医療と介護の連携含む)、基礎的な科学力(分析力・予後予測力等)など、12項目を提示し、中でも基礎的な科学力が不足していると述べた。
ケアマネとして、専門職としてどうこうという以前のケアマネというのもいるように思います。
社会経験やその人が受けてきた教育や教養などによるのでしょうけれど、
ケアプランを作成するためのごく基本的な文章力であったり、
社会人としてのコミュニケーション能力であったり。
ある程度の教育水準でラインを引くという提案があるのも納得できます。
ただ、これからのケアマネをどうするかというよりも、
どちらかというと介護保険スタートとともに大量生産されたケアマネの方が問題が多いので、
これらをどうフォロー・教育していくかですよね。
藤井賢一郎氏(日本社会事業大学専門職大学院准教授)は、堀田氏からケアマネジメントとケアの一体型がいい、木村氏からは独立型がいいというまったく逆の見解が示されたことを指摘。重度認知症の利用者への対応などは独立型では難しそうだが、軽度者にはご用聞きにならないよう独立型がいいのではないかと述べると共に、「1人ケアマネジャーのデータを見ると、担当者会議はできていないのに外部の研修にはよく参加している。これはどうなのか。認定ケアマネジャーでないと1人で開業できないなどの規定が必要なのではないか」との見解を示した。
これに対し、水村美穂子氏(東京都青梅市地域包括支援センターすえひろセンター長)は、「複数のケアマネジャーがいれば優秀な事業所かというとそうではない」と明言。1人事業所のケアマネジャーほど不安を感じ、自己研鑽のために包括主催の研修や勉強会にもよく参加している実態を伝えた。
複数のケアマネがいる事業所ではケースの検討などができるので望ましいという意見もあれば、
一人事業所の方が自己研さんに積極的であるという意見もあり。
サービス併設型の事業所の方が一体的なケアができるという意見があれば、
独立型の方が公正中立な立場から支援ができるという意見もある。
どちらがいいという話をしていても、おそらく結論は出ないだろし、
いろいろな事業所があって、
それを利用者側が情報をもとに選択できればいいんじゃないでしょうか。
その選択をするための情報提供のあり方を考えてほしいかな。
それで、きちんとケアマネの仕事というのが評価されて、
それに見合う報酬が与えられる社会であってほしいと思います。
今行われているケアプラン様式の変更についても、
結局また書類を増やされて、
「課題整理表」なんていう、計画に至るまでの証拠提出みたいなものを
書かなくちゃいけなくなるわけですから、
よほどケアマネは信用されていないんだなと思っちゃうわけですよ。
たらたらと思うことを書いてしまいました。。。
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