介護用ベッドでの事故、5年で28人が死亡
厚生労働省と経済産業省はこのほど、介護用ベッドの設備に首を挟むなどの事故によって、最近5年間で28人が死亡し、31人が重傷を負ったことを明らかにした。
介護用ベッドには、利用者の転落を防止するためのサイドレールや、ベッドからの移動を補助するためのグリップが設置される場合が多い。しかし、こうした設備とベッドとの隙間などに首などが挟まってしまい、骨折したり窒息したりする事故も相次いでいる。
両省によると、介護用ベッドでの死亡・重傷事故は、2007年4月から12年5月までの約5年間で59件発生。このうち、ベッドのサイドレールなどに首などが挟まり、骨折するなどして死亡した人は28人、重傷を負った人は31人だった。死亡・重傷事故の約8割は、事故を防ぐための対策が不十分だった結果、発生しており、「対策部品を使うなどしていれば、事故の多くを防ぐことができた可能性もある」(経産省製品事故対策室)という。
こうした状況を受け、両省は都道府県や政令指定都市、中核市に、介護ベッドにおける事故を未然に防止するためのポイントなどをまとめた通知を発出。各自治体に対し、病院や介護施設、福祉用具レンタル業者などへ製品の安全点検の実施などを呼び掛けるよう求めている。
介護用ベッドの事故が減りません。
JIS規格が定められ、それに準拠した製品が作られているのに、首を挟まれるという痛ましい事故が続いているのです。
当然、JIS規格外のベッドで事故が頻発しているのですが、
規格外のベッドは施設や病院などでも主力として使われているほか、
家庭向けにも介護保険外レンタルといった形で格安で提供されているという事実があります。
福祉用具業者としては廃棄せざるを得ないような眠っている在庫の規格外ベッドで少なからず利益を上げることができ、
利用する側も安価に利用ができるという図式になります。
介護保険の軽度認定者(要支援・要介護1)がベッドの利用を制限されているので、
介護保険上の取り決めが、次々と事故を起こす規格外ベッドの保険外レンタルの追い風ともなっています。
事故を未然に防ぐための対策を、官民一体で、今一度検討していただきたいですね。
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