東京都、お泊りデイサービスの独自基準案を公表。

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都、デイの宿泊サービスで独自基準案を公表

 東京都は3月31日、通所介護事業所が提供する宿泊サービスについて、人員や設備、運営に関する都独自の基準案などを策定し、公表した。事業所に対して状況の届け出を求め、その内容をホームページ上で公表。基準を満たさない事業所には指導する方針だ。都の担当者は、「こうした基準の策定は全国初ではないか」と話しており、事業所の実態把握や利用者の安全確保などにつなげたい考えだ。
公表した基準案などについて都は、4月14日までパブリックコメントを募集しており、5月をめどに施行する予定だ。
基準案によると、届け出の対象になるのは、1か月に5日以上宿泊サービスを提供する通所介護、介護予防通所介護、認知症対応型通所介護、介護予防認知症対応型通所介護の各事業所。宿泊サービスを「緊急かつ短期間の利用」と位置付け、宿泊日数について、▽連続30日を超えない▽要支援・要介護認定の有効期間のおおむね半分を超えない―と上限を設けた。
宿泊時間帯の人員基準は、介護職員か看護職員が1人以上。介護職員の場合は介護福祉士かホームヘルパーの有資格者が望ましいとした。また、責任者を定める必要も明記した。
1日に宿泊できる利用者数は、事業所の利用定員の半数以下。宿泊室は、1人当たり床面積7.43平方メートル以上の個室を原則とするが、個室以外の場合はパーテーションや家具で仕切ってプライバシーを確保することが必要とした。法に基づく必要な消防設備も求めている。
このほか運営基準として、▽利用申し込み者に対してサービス内容などを説明し、同意を得る▽宿泊サービスを連続4日以上利用する場合、居宅介護支援事業者と連携して宿泊サービス計画を作成する▽重要事項に関する運営規程を定める―なども盛り込んでいる。

いわゆるお泊りデイサービスに関して、東京都が独自に基準案を示しました。
あくまで「緊急」かつ「短期間」ということを明確に打ち出す一方、
連続30日を超えない、要支援・要介護認定の有効期間のおおむね半分を超えない、
と、基準自体はショートステイと同程度で、比較的ゆるいものとなりました。
宿泊室などの設備基準が示されるなど、
これが全国的にもひとつの基準となるのではないかと思われます。
もっと厳しい基準を設定して指導を行う可能性もありましたが、
ショートステイのベッド確保が難しいことや、
特養入所待機者の問題なども考えると、
こういった基準案もうなずけるところではありますね。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

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