お泊まりデイサービス 都、独自に届け出基準 新年度から
高齢者が日帰りで利用する通所介護事業所で寝泊まりさせる「お泊まりデイサービス」について、都は二十三日、安全確保に必要な夜間職員数や一人当たり床面積などの独自基準を定め、新年度から事業者に届け出るよう指導する方針を明らかにした。
都議会予算特別委員会の質疑で、杉村栄一福祉保健局長は「高齢者の尊厳保持と火災時などの安全確保を基本として、都独自の届け出基準をつくる」と述べた。自民・林田武、共産・吉田信夫両議員の質問に答えた。
「お泊まりデイ」は介護保険外のサービスのため、施設基準や届け出義務はない。宿泊の費用は全額自己負担で、事業所によっても金額はまちまちだ。都が昨年実施した調査で都内百九十四の施設が宿泊サービスを提供している一方、防火体制の不備も判明した。
都によると、新たにつくる届け出基準では、責任者や利用定員、サービス提供場所のほか、夜間の職員配置や消防法の順守、一人当たり床面積、緊急時対応などの指針を示す。厚生労働省に法整備を求めるとともに、都も独自基準を本年度内に取りまとめることにした。
新年度には「お泊まりデイ」を実施する事業所を対象に、独自基準に基づき都に届け出るよう指導するとともに、届け出のあった事業所の情報も公表していくという。
いわゆるお泊りデイについては、
今回の介護保険改正で保険対象にすることも検討されていましたが、
結局は見送りという形になりそうです。
そもそも、保険サービスの対象にするというよりも、
まったく配置基準の定められていないサービスが乱立しているというのが現状であり、
これにある程度の明確な基準を設けることで歯止めをかけるという
狙いが大いにあったことは予想されます。
で、東京都は独自に基準を設けて、届出制とすることと決めるようです。
実際、自分もお泊りデイを見学していますが、
緊急的な利用というのであればともかく、
長期にわたってそこで寝泊りしている方も多いというのが現実としてあります。
人が暮らす生活の場所として、プライバシーの確保や生活環境が
十分に整備されたものであるかというと疑問に残る部分はあります。
記事の内容では、
防火体制や職員の配置などについての基準が定められることになりそうです。
ただ、それ以前にグループホームなど、
既存のサービスでもそれが十分に整備されているかというとそうとは言えないですし、
従来型の特養や療養病床などについても
プライバシーが保護された環境かというとそうとも言えないでしょう。
小規模多機能が伸び悩み、
高齢者の新しい住まいの形として高専賃が注目されていますが、それだって・・・。
高齢者の住まいには何が必要なのか、
優先順位をつけるとしたらどうなるんでしょうね。
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