介護保険サービス:大牟田の一人暮らし高齢者、24時間対応へ
大牟田市は今月、一人暮らしの高齢者が緊急時などに介護スタッフとテレビ電話で連絡が取れる介護保険サービスについて、午後8時~午前6時の限定型を拡大し、終日利用できる24時間対応サービスを始める。将来的には対象を要介護以外の高齢者まで広げ、300人の利用を目指す。
市は従来型の夜間対応サービスを、国のモデル事業として06年度から始めた。1台15万円のテレビ電話を300台分購入したが、利用者は現在3人と伸び悩んでいる。
06年度の開始時、国から9000万円の補助金交付があった。ところが昨年、会計検査院の指摘により、当時の市の担当者が翌年度に補助金を繰り越した際、適切な事務手続きを取ってなかったことが発覚した。
このため市は今年度中に、テレビ電話の購入費4500万円を含む4824万円を国に返還する。市費負担となったテレビ電話の使い道としても、市は24時間対応型を普及させたいとしている。
夜間対応型は、全国的にも利用が低調だったため、国は12年度の介護保険改正に向け、日中の訪問介護事業と夜間対応型事業を一体的に運営する方向で検討を進めている。市は24時間対応型も国のモデル事業として、今年度から2年間で2500万円の補助金交付を受ける。
市内には、特別養護老人ホームの空きを待つ入居希望の要介護者が約190人いる。市はここに照準を合わせ「日中の定期訪問と通報システムを組み合わせることで、施設に入らずとも安心感を持って自宅で生活できる」としている。
また、市の独自のサービスで、テレビ電話とは別の緊急通報システムがあり、一人暮らしの高齢者約520人が登録している。市はこの利用者にもテレビ電話への切り替えを勧め、介護保険と切り離したサービスとしても拡充を図る。
テレビ電話は、NTTドコモの携帯電話を利用した場合、互いに顔を見て通話できる。市は「高齢者と離れて暮らす家族にもメリットは大きい」としている。
大牟田市っていうと、以前は認知症を支えるまちづくりみたいなことで有名だった記憶がありますが、
そんな大牟田市で行っているモデル事業の成果がこれです。
テレビ電話というツールに対して、独居高齢者が抵抗を感じているのか、
利用条件など制度上の不備があるのか、
06年から制度があって3件しか利用していないっていうのは、
どんな理由があるにせよ、これがニーズにあったサービスなのかという見極めも必要ですよね。
最近のコメント