裏山の砂防ダム建設、間に合わず 山口豪雨被害の特養ホーム
山口県の豪雨災害で、多数の犠牲者が出た防府市真尾の特別養護老人ホーム「ライフケア高砂」に流れ込んだ土石流が発生した施設東側の裏山で、県が砂防ダム建設を検討、2008年度から2年間の計画で調査に着手していたことが22日、分かった。
県や防府市の担当部署は裏山の危険性を認識していたのに、本格的な土石流対策をとる前に今回の被害が起きた形だ。
山口県などによると、県砂防課は01年以降、国の土砂災害防止法に基づき県内各地の危険地域を調査。08年3月、防府市のライフケア高砂の裏山などを「土砂災害警戒区域」に指定した。これに基づき防府市も災害予測地図(ハザードマップ)づくりを目指していた。
今なお、懸命の捜索が続くライフケア高砂ですが、
テレビでも土砂に埋もれた悲惨な状態が映し出されています。
土砂災害警戒区域内に立地している施設はライフケア高砂に限ったことではありません。
それら全てに土砂災害の対策を行うということは現実的ではないのかもしれません。
ただ、ひとつ理解しておかなければいけないことは、施設だからといって、安全ではないということです。
地震などの比較的大きな災害でも、特養などの高齢者施設は
一般の木造家屋に比べて倒壊することは少なく、
災害時のひとつの地域拠点としての機能を果すものでもあるという認識を持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、そういった考えが、慢心でもあるということが大きな教訓となるでしょう。
最近のコメント