タオルにアロマオイル、自然発火か 福島の介護施設火災
福島県いわき市で昨年12月26日、老人介護施設から出火し2人が死亡した火災で、いわき東署などが火元とみている施設1階のリネン室に、施設がアロママッサージに使用したタオルが複数保管してあったことが、同署の調べで分かった。同施設では、使用したタオルを乾燥機を使って乾燥させており、同署は、熱をもったタオルがリネン室に保管中、自然発火した可能性もあるとみて調べている。
経済産業省は、繊維にしみこんだ油成分が乾燥機の熱風で自然発火する危険性を指摘し、こうした情報を踏まえ地元消防が油のついたものはたとえ洗濯後でも乾燥機に入れないよう注意喚起していた。
同署やいわき市消防本部によると、火災があった小規模多機能型介護施設「ROSE倶楽部 粒来」では、通所利用者らに対してアロマオイルを使ったマッサージを行っていた。オイルをふき取るのに使ったタオルは、洗濯後、乾燥機にかけてリネン室に保管していたという。同施設では昨年、アロマオイルを含んだタオルが、乾燥機にかけていた時に焦げたことがあったという。
独立行政法人「製品評価技術基盤機構」によると、油成分が付着していた衣類やタオルは乾燥機にかけた際、繊維のすき間に残った油成分が高温になって酸化熱を発し、発火点に達することがあるという。通常は、乾燥機にかけた後、乾燥機内に放置した場合に酸化が進む例が多いが、熱がこもる状態で保管していた場合、乾燥機から取り出した後も自然発火する可能性がある、と指摘している。
以前お伝えした施設での火災に関してですが、意外な出火原因が浮上してきました。
アロマオイルを使ってのマッサージや足浴など、介護現場ではよく見られる光景ですが、
アロマに自然発火の可能性があることを認知している人は少ないのではないでしょうか。
かといって、自然発火の可能性があることを理由にアロマの使用を禁止するなんて、
過度な反応が起こらないことを願いたいですが。
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