介護労働者の賃金、月2万円増へ 政府・与党が検討
介護労働者の処遇を改善するため、政府・与党は23日、来年4月から介護報酬を引き上げる方針を固めた。引き上げ幅は月額2万円程度の賃金増につながるよう検討中。これに伴って介護保険料の上昇が避けられないが、負担軽減のため一部を公費で肩代わりする検討に入った。新経済対策に1200億円程度を盛り込むことを軸に調整中だ。
ただ、こうした措置は保険方式の原則から外れるもので、介護保険制度の枠組みを揺るがしかねない面がある。
後期高齢者医療制度に大きな反発を招いたことや、物価上昇にもかかわらず来年は年金額が据え置きの見通し。こうした中で、高齢者の負担増を緩和するため、政府・与党は、保険料増加分の一定割合を国で肩代わりする方針だ。
介護報酬は3年ごとに改定される介護サービスの公定価格で、年内に報酬改定率が決まる見通し。改定率は、常勤の介護労働者1人あたりの月給が2万円程度増えるよう検討中。00年度に介護保険制度が導入され、これまで2度の改定では、いずれも引き下げられており、引き上げが実現すれば、初めて。
一方、介護財源の半分を賄う保険料は、高齢者の増加による給付費の伸びなどで上昇しており、1号被保険者(65歳以上)の保険料は全国平均で当初の2911円から現在の4090円まで、約4割増えている。
介護労働者の人材確保は、低賃金などを背景に難しくなっている。平均賃金が、正社員で月額20万8千円。離職率が07年度は21.6%と、全産業の15.4%を大幅に上回っており、厚生労働省は今回の改定では報酬引き上げを検討していた。
報酬引き上げに伴う保険料増加分を、国が介護保険を運営する市町村などに補助し、個人の保険料負担増を抑える。1号被保険者だけでなく、40~64歳の2号被保険者も対象に含める方向だ。次の報酬改定までの3年間、段階的に軽減割合を変える案も検討されている。
みなさん、給料が2万円増えたらどうします?
そんな夢みたいな話が実現するかもしれない。
介護報酬の改定で、月額二万円程度の報酬増になるような引き上げを計画しているということです。
ただ、多様な事業主体、多岐にわたるサービスの存在する介護事業。
さまざまなケースを想定して賃金の上昇をシュミレーションしなければ、
介護報酬増加の恩恵を受けることのできる労働者とそうでない労働者が生まれる危険性があります。
ただ、介護報酬の引き上げという道筋がかなりはっきりと色濃くなってきたということは間違いありません。
介護報酬の引き上げが、介護労働者の賃金に確実に反映される仕組みも必要になりそうですね。
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