心肺蘇生法は心臓マッサージのみでもOK 米心臓協会
ニューヨーク(AP) 心臓停止に陥った人への救命処置として、人工呼吸と心臓マッサージ(胸骨圧迫)を合わせた心肺蘇生法(CPR)が知られているが、米心臓協会はこのほど、心臓マッサージのみによるCPRを正式に認めるとの方針を明らかにした。人工呼吸を併用した場合と比べ、効果に明らかな差はないとの研究結果を受けた判断だという。
従来のCPRでは、倒れた患者に対し、口から息を吹き込む人工呼吸と、胸を繰り返し圧迫する心臓マッサージを交互に実施する方法が基本とされてきた。しかし、口移しの人工呼吸には感染症への懸念などから抵抗を示す声も多く、AHAが2005年に出した指針には「救護者が人工呼吸をできない、またはしたくない場合は、心臓マッサージのみを行う」との記述があった。
AHAは今回さらに1歩踏み込み、2010年の次回改訂を待たずに、人工呼吸なしのCPRを従来のCPRと併記する立場に切り替えた。根拠となったのは、昨年3件相次いだという研究発表。たとえば、病院以外の場所で倒れた心臓停止患者の生存率は6%前後だが、救急車が到着するまでに心臓マッサージを受けた場合は生存率が2‐3倍に上がる――といったデータが報告されている。
AHAによる方針変更の音頭を取ったオハイオ州立大のマイケル・セア博士は、「心臓マッサージによるCPRは単純で覚えやすい。その場に居合わせた人が抵抗なく手を差し伸べる例が増えるだろう」と強調する。突然倒れ、呼吸や脈拍の止まった患者がいたら、まず救急車を呼び、到着までの間、1分間に約100回のペースで、絶え間なく胸の中心を圧迫する。心臓の代わりに胸を圧迫する力で、血液を脳などに送り続けるのが目的だ。ただし、一酸化炭素中毒、薬物中毒や、おぼれて呼吸が止まった場合、患者が子どもの場合などは、人工呼吸を優先させる必要があるという。
介護を職業にしているみなさんであれば、
やっとことはなくても、心配蘇生法について一度は学習したことがあるのではないでしょうか。
自分が働き始めた頃は、人工呼吸2回吹き込みで心臓マッサージ15回でしたが、
それが2回吹き込みの心臓マッサージ30回になり、
ついには人工呼吸が消えてしまいました。
おぼれていたときや一酸化炭素中毒の場合は人工呼吸が優先されるということですが、
男子諸君なら誰でも憧れる妄想、
人工呼吸で命を救うことから恋が芽生えるなんていうロマンティックなシーンが
きっと少なくなっていくのであろうと考えると寂しい。
とにかく、心臓マッサージの重要性がますます高まっているという見方で間違いないわけですから、
心臓マッサージの手順、圧迫する部位などはしっかり確認しておきましょう。
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