福祉第三者評価、浸透せず:富山
福祉施設のサービス内容を第三者機関が評価する「福祉サービス第三者評価制度」で、県内の審査実績が1割未満にとどまっていることが、7日わかった。制度は2005年1月から始まり、すでに3年以上経過するが、10~30万円の費用が、敬遠される一因とみられている。「福祉サービスの質の向上」という制度目標に向けての課題が浮かび上がった格好だ。
県厚生企画課によると、審査対象となる施設は特養ホーム、保育所など現在36種計1648か所あるが、実際に審査を受けて結果を公表したのは3年間で計147か所と8・9%。
審査を受けない理由の一つが審査費用の負担。平均的な審査費は10人が通うグループホームで10万円、100人が入所する特養ホームで30万円。受審していない県西部の保育所の女性園長は「審査費が大きなネック」と打ち明ける。
ここでは、審査費がネックになるということですが、
実際は、ただでも受けたくないという事業所は少なくないと思われます。
第三者評価を受けるとなれば、膨大な書類の整理(辻褄あわせなど)の必要があり、
その労力が報われるだけの評価が得られるかどうかはまったくわからないのです。
自分たちのサービスが評価されるという感覚に慣れていない福祉施設では、
この第三者評価に抵抗を感じることでしょう。
ただ、第三者から見た自分たちのストロングポイントとウィークポイントを共通理解できている集団は
間違いなく強いと思われます。
本当にサービスの評価をするのは利用者であって、
第三者の評価でサービスの質が決まるわけではないので、
自信を持って第三者評価を受けることも重要なことではないでしょうか。
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