ジャパンケア、今期経常赤字に・コムスン譲渡で先行費用
訪問介護のジャパンケアサービスは16日、2008年3月期の連結経常損益が5億2000万円の赤字(前期は3億5000万円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想は1億3000万円の黒字だった。グッドウィル・グループ子会社、コムスン(東京・港)の在宅介護事業引き受けで、システム投資などの先行費用がかさむ。
売上高は前期比93%増の151億円と、予想を60億円上回る。今月1日にコムスンから取得した、東京都や北海道など13地域の在宅介護事業の売り上げが上乗せされる。引き継いだ利用者は2万3000人。ジャパンケアの既存の利用者は約7000人。
営業損益は7億6000万円の赤字(前期は2億8600万円の赤字)になりそう。予想は1億3000万円の赤字だった。コムスンから取得した事業所へのシステム導入や、新職員のユニホーム、名刺などの費用がかさむ。事業譲り受けに伴う経費は「およそ4億円弱」(同社)という。
コムスンの訪問系事業のうち、首都圏の大部分を含めた、都市部での譲渡を数多く受け、
訪問系事業の譲渡先の中ではもっとも利用者数・売上高・従業員数を獲得できたのがおそらくこのジャパンケアです。
夜間を含めた24時間巡回サービスで全国的にも有名なジャパンケアですが、
それでも、譲渡を受けたコムスンの利用者が2万3000人だったのに対し、ジャパンケアの既存の利用者が7000人。
いかに、コムスンの事業の規模が大きかったか、
そして、その中でもジャパンケアが獲得した都道府県が大きなマーケットであったかを物語っています。
そして、この譲渡では大幅な赤字を生みました。
コムスンの、企業規模・売り上げ高を最重点においた営業戦略のツケまで引き継がなくてはいけなくなったため、
このビハインドを跳ね返すには徹底した経営の効率化が必要とされます。
そして、その中で、いかにサービスの質を保っていくのか、難しい局面に立たされています。
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