介護福祉士目指す若者激減 介護の担い手不足深刻化
高齢者や障害者をケアする専門職「介護福祉士」を養成する県内の短大、専門学校で、来春入学者の大幅な定員割れが懸念されている。既に終わった推薦入試の希望者が減少、説明会参加者も少ない学校が目立つ。介護事業者側は、若者に敬遠されて人手不足が深刻になる可能性を見越し、あの手この手で職場の魅力アップや担い手確保を図ろうとしている。
中信地方の専門学校は、介護福祉学科の推薦入試を10月に実施。昨年は50人近く受けたが、今年は「半数程度」だった。学科全体の定員は60人で1学年2クラス。新入生は1クラスになる可能性もあるという。
同学科がある東信の専門学校も、推薦入試の受験者が昨年の30人から今年は20人余に。学院長は「ガイダンスに来た高校生も昨年より少ない。一般入試受験者がどの程度いるか」。推薦入試を終えた北信の専門学校も、介護系学科の受験者は前年より半減。中信の短大も「推薦希望者は明らかに少ない」と話す。
志願者減の理由について、各校の担当者は「きつい割に給料が安いイメージが持たれている」と口をそろえる。訪問介護大手のコムスン(東京)が介護分野から撤退し、業界の厳しさが注目された-との指摘も。高校教員から「景気が回復した今、わざわざ介護職場に生徒を送り出せない」と言われた担当者もいる。
介護福祉士は、専門学校など養成課程を修了するか、3年の実務経験を経た後などに国家試験を受けて取得。質向上のため、養成課程を修了しても試験を義務付ける関連法改正案が国会で審議中だ。将来はヘルパー資格を介護福祉士に統一することも検討されている。
厚生労働省によると、本年度、全国の介護福祉士養成機関に入った人は、前年度比13%減の1万6600人余。同省福祉基盤課は「介護保険が始まった当初のように黙っていても人が集まる時代ではない。魅力ある分野にしないと若年層が集まらない」としている。
ますます深刻化する介護人材の不足。
コムスン問題がきっかけとなって、介護の暗いイメージ(給与や重労働など)ばかりが強調されてしまったことも
ひとつには挙げられるかと思います。
ただ、介護の現場自体も介護の仕事の楽しさを伝える努力を怠ってきた部分はあるかもしれません。
介護福祉士の実習生は貴重な存在で、絶滅危惧種とまで言われています。
今までは召使のようにこきつかわれてきた実習生ですが、
受け入れ側も姿勢を改めて、真摯に実習生に向き合うことができるようになるかもしれませんね。
製造業、介護で求人増 高校生企業説明会に県内企業45社
和歌山県内で就職を希望する来春卒業予定の高校生を対象にした合同企業説明会が7日、和歌山市内のホテルで開かれた。平成12年以降で最多となる45事業者がブースを設置し、30校から約130人が訪れた。求人は製造業や介護分野で増加が目立ち、有効求人倍率(9月末現在)は0・82倍と前年同期に比べ0・16ポイント改善している。
ということで、高卒をターゲットにする事業者も増えてきています。
しかし、将来的には介護福祉士に介護業務の資格が統一されることを想定すると、
高校卒の人材を確保することも将来的には難しくなってくるかもしれません。
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