ダスキン子会社でも介護事業所指定の虚偽申請判明
グッドウィル・グループ(東京都港区)の「コムスン」(同)が訪問介護事業所指定で虚偽申請をしていた問題で、厚生労働省は10日、広域的に事業を展開する全国135事業者を対象にした全国監査の結果、46か所で不正が確認されたと発表した。
コムスンの事業所がこのうち37か所を占めたが、同じグループの「クリスタル介護センター」(同中野区)と、清掃用品レンタル大手「ダスキン」(大阪府吹田市)の子会社「ダスキンゼロケア」(東京都港区)の各4事業所でも不正が見つかった。ダスキンで不正が見つかったのは初めて。
残りの1か所は取り消し処分前のため未公表。コムスンの2か所以外は改正介護保険法が施行される2006年4月以前の申請で、1事業所の違反により他の事業所の更新などが認められなくなる「連座制」は適用されない。
ダスキンゼロケアの立ち入り検査(監査)にあたった東京都福祉保健局によると、同社は04年~05年、別の事業所で勤務している職員の名前を借りて、板橋区内などに新設する事業所のヘルパーなどとして届け出ていたという。都は同社に介護報酬約9600万円を返還するよう指示した。
記者会見したダスキンゼロケアの本間恒夫社長は「申請時の職員は他の事業所の職員が兼務してもいいと思っていた。法令理解が足りなかった」と謝罪した。
一方、コムスンが行った介護報酬の不正請求や不適切な請求について、自治体への返還額が12億3919万円(9月4日現在)に上ることが厚労省のまとめでわかった。このうち10億686万円が訪問介護事業所指定の虚偽申請が原因だった。
大手清掃業者のダスキンを親会社に持つダスキンゼロケアでも虚偽申請が発覚しました。
虚偽申請といっても、
他の事業所の職員を兼務という形で申請したもので、
これは比較的悪質ではないものです。
大手事業者が事業所を新規立ち上げするなれば、
ほとんどが既存の事業所の分割という形になるわけで、
その勤務実態として、兼務という勤務状態は当然想定されるわけですが、
厳密にその時間数などの割り振りを申請するのも難しいわけで、
職員の雇用もミズモノなこのご時世で、そんな申請書にそこまで法令順守を求められても困りますよね。
今回、虚偽申請として不正を指摘された事業所のひとつは、
小平市のケアタウンの事業所ケアタウン小平ゼロケアステーションでした。
ケアタウン小平に関しては、講演などで話を聞くこともあったりして、
先駆的な取り組みとして高い評価を受けていました。
ダスキンゼロケアのステーションも
ホスピスを生活感のある街として設計したケアタウン小平の構想のなかで、欠かせない要素の一つとなっていました。
そんな事業所でも不正が発覚。
この社会にひとつも不正をしていない介護事業所なんて、本当にあるのでしょうか。
このまま法令順守という名の強権発動を続けていたら、介護保険は財政破綻の前に崩壊するのでしょうね。
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