虐待問題の東大和市さくら苑で介護過誤。

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入浴介護中に89歳女性死亡・東京都東大和市

 東京都東大和市の特別養護老人ホーム「さくら苑」で21日、男性職員(51)が寝たきりの女性(89)を入浴介護中に誤って床に落下させ、女性が死亡していたことが29日、分かった。警視庁東大和署が業務上過失致死の疑いで調べている。
 調べによると、職員は21日午後4時半ごろ、女性をストレッチャーに乗せた状態で入浴させた後、ベッドに移すために抱え上げた際、誤って床に落下させた。女性は頭を強く打ち、くも膜下出血などで22日未明に死亡。同施設の規則では抱え上げる際は複数の職員で行うことになっていたが、職員は1人で女性を抱え上げたという。
 施設を運営する社会福祉法人「多摩大和園」の佐藤雄二事務局長は「大変申し訳なく思っている。再発防止に努めたい」などとしている。

東大和市のさくら苑といえば、
昨年8月に性的虐待ととれる暴言でスキャンダルとなった
施設です。
これは虐待事件として、マスコミなどにも取り上げられ、大きな注目を集めました。
その後も、虐待に関する噂は数多く聞かれましたが
時間とともに風化していくのかと思っていました。
今回の介護過誤から、虐待との因果関係についてどうこう言うことはできませんが、
労働環境や体質などにも問題があるのかもしれません。
この事件に関してですが、
トランスファーを一人でしていたことが問題だったということで、男性職員に業務上過失致死の疑いとなりましたが、
介護場面における事故の要因というのはそれだけで片付けることのできる問題ではなく、
複数の要因が重なっているケースが多いことから、慎重に検証することが必要です。
個人的に思うのですが、
二人でトランスファーしようが、上半身側を支える人間が転倒でもしたら、
下半身側を支える人間はそれをどうすることもできないわけですから、
二人介助だったら確実に防げていたという論理に関しては個人的には賛同できません。
二人介助にしたことで、二人の移送のタイミングが合わずに負荷がかかって骨折することもあるし、
移動のタイミングがあわない、視界が確保できない、移動する半径が大きくなる(1輪車と自転車の違いのようなもの)、
など、二人でのトランスファーによるリスクも多いというのが現実。
なので、あくまで二人でのトランスファーを絶対的なものとして、
それを無視した職員の独断行動による過失という男性職員の責任に
すべてを押し付けたがっているようにも見えなくもないのですが・・・。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

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