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介護報酬不正受給、東京都が文京区の特養ホームを監査
東京都文京区立の特別養護老人ホーム「くすのきの郷(さと)」が観光ビザで来日したフィリピン人女性を働かせて介護保険法の人員基準を満たしているように見せかけていた問題で、都は1日、同法に基づき同施設を立ち入り検査(監査)した。
都は、区からも事情を聞いたうえで、業務改善勧告することなどを検討している。
都福祉保健局によると、施設には1日午前、職員9人が監査に入り、フィリピン人女性が組み込まれていた夜間の勤務表などを調べる一方、施設長らから事情を聞いた。施設では今年2月までの5年近く、夜勤者5人のうち2人がフィリピン人女性だったのに、日本人女性のように装った書類を作成して、都にも報告していた。
この事件に関して、読売新聞の社説が掲載されています。
特養で比女性ヤミ雇用 人手不足の介護現場 門戸拡大、早急に議論を
東京都文京区立の特別養護老人ホームで、観光ビザで来日したフィリピン人女性をヘルパーとして働かせて介護保険法の人員基準を満たしているように装っていたことが発覚した。背景には、介護現場の切実な人手不足がある。(社会部 大沢帝治)
特別養護老人ホーム「くすのきの郷(さと)」で、不正が明るみに出たのは今年2月。指定管理者として運営していた社会福祉法人「同胞互助会」(昭島市)の施設長が「これ以上、良心の呵責(かしゃく)に耐えられない」と区などに電話で伝えたのが発端だった。
同胞互助会などによると、不正受給は2002年4月ごろから今年2月まで行われていた。同施設は定員100人で、介護保険法で定められた夜勤の職員は5人。人員基準を満たせない状態は以前から続いてきたが、都に早期の改善を求められ、調布市のNPO法人からボランティア名目で派遣を受けていたフィリピン人女性を夜勤の人数に繰り入れるようになったという。
フィリピン人女性は食事や排せつの世話にもあたっていたが、施設では日本人が勤務したように装って、区に満額の介護報酬を請求していた。不正に受け取った介護報酬は施設側の推計で計4000万円。同胞互助会からは1人あたり月額平均18万9000円が「賛助会費」としてNPO法人に支払われ、NPO法人は立て替えた渡航費やアパートの家賃などを除いて、女性に6万7000円を手渡していた。
長い社説なので、時間のあるときに読んでもらいたいのですが、
すでに、フィリピン人介護士導入の是非を論じるレベルではなくなっています。
現場にどんな混乱が起こるか、どういったリスクが存在するか、といった議論を通り越して、
どうやって人手不足を確保するか、になっています。
介護職の質の向上を大目標にして、介護福祉士法の改正などが行われている真っ最中だというのに。。。
いくつか、このニュースを紹介しているブログを。
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