許される虐待と許されない未熟さ。

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未熟さ放置も「虐待」 特養問題 岡山市議会委で批判続出

 岡山市下阿知の特別養護老人ホーム「阿知の里」の虐待疑惑が13日、開かれた岡山市議会保健福祉委員会で取り上げられ、施設側が介護ミスなどと結論づけた41人162カ所の傷の多さについて「介護技術の未熟さを放置した“虐待”だ」などと委員の大半から批判が続出した。これを受け市は施設側に、外部の専門家による調査委員会を早急に立ち上げて、さらに調査するよう要請する方針を固めた。
 委員会は休憩を挟んで約6時間に及び、原因の大半を職員の介護ミスや未熟などと結論付けた施設側の姿勢に対し、議事進行役の正副委員長を除く、7人の委員のほとんどから疑問や批判の声が次々に上がった。
 このなかで、横田悦子委員(無所属市民の会)は「職員のミスに絡むとされるものが(110件の)多数に上るにもかかわらず『虐待はなく介護技術の未熟だった』とするなら、施設側が未熟さを放置したことが“虐待”だ」と強く指摘。太田正孝委員(新風会)らも「家族を信頼して預ける施設において、未熟などは本来あってはならない」「市はどのように認識しているのか」などと施設や市の姿勢を厳しく問いただした。

虐待にしろ介護技術の未熟さにしろ、それだけの傷やアザがあっても
何も改善策を考えなかった時点で介護の現場としては、到底まともじゃありません。
第一、未熟だから許されるというのでは、プロとして給料をもらう価値もありません。
以前に書いたこのブログの記事にもコメントが寄せられていますが、
家族側はこれを虐待ではなく介護の未熟さによるものであると、施設側の説明を了解する方針なんだそうです。
これは、虐待の事実についての追求をしなければ、また同じような事故(事件)が起こらないとも限らないし、
虐待だとしたら当事者と思われる職員さえも許したことになるんじゃないのか?
なんだかな。
施設に見放され、家族に見放され、そしてひょっとしたら施設の職員に虐待され、
いったいここで暮らす人たちのことを、誰が守ればいいんですか。


さらに、別件ですがこんな報道も。

性的虐待?:障害者施設の男性職員が女性通所者に 鹿児島

 鹿児島県は13日、同県出水市の社会福祉法人稜雅(りょうが)会が運営する知的障害者更生施設「せせらぎの郷(さと)」(小野陽子施設長)で男性職員が女性通所者に性的虐待をしていた疑いがあるとして、社会福祉法に基づく特別監査に乗り出した。同施設の小野浩二事務長は「そういう事実はなく、何も話すことはない」と疑いを否定している。
 県によると、男性職員が通所者を虐待しているとの情報が事前に県へ寄せられた。県は13日、職員11人で施設の立ち入り調査を開始。法人の役員や職員らに虐待の有無や施設の運営実態などを聞き取った。14日も引き続き行い、事実関係を調べる。

こちらではニュース動画でアップされています。
こちらのニュースでは暴力の存在についても言及しています。
いつまでこんなニュースが続くんでしょうね。
自分も含め、介護職は、
「まともな待遇」を主張する前に、まずは自分の仕事や職場環境を見つめなおさなきゃいけないですね。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

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