マスコミでもさかんに取り上げられている虐待報道。
これに対するブロガーの反応もさまざま。
いくつか、印象に残った記事を勝手ながらピックアップさせていただきました。
この記事の目次
施設長の公開日記(愛港園):特養の虐待報道への異論
千葉県の特養「杜の家」での事件に関して、以下のようにコメントしています。
今回の事件の報告書も丁寧であり、分析的である。ここの施設のリスクマネジメントの取り組み(事業報告など)を見ていると、一般の特養のリスクに関する取り組みを一歩こえていると思われる。今回の事件も厳密なリスク分析の中で生まれてきたことであり、ある意味では他の特養では情報すら収集できないのではないかと考えてしまう。リスクマネジメントに先駆的な施設だからこそ、今回の事件は表出してきたのだろう。
また、マスコミの過剰とも思える報道に対しては、以下のようなコメントを残しています。
いつも第三者的に虐待を批判している人たちは、正義があり、正論であり、正道なのだろうと思う。だけど、高齢者福祉の現場に佇む一人としては、そんなに簡単に虐待を批判できない部分を背負っている。人はその負の部分があるからこそ、その痛みを内包しているが故に本当の意味での優しさも生まれるのだと思いたい。
事務局のつれづれ日記Ver.U2:特養の虐待報道への異論へのコメント
この記事に対して、トラックバックを寄せたサンライフ彦坂事務局のブログのコメントです。
この産経新聞の記事を読んだとき、同じような違和感を感じました。この違和感は以前起こったノロウィルスやグループホーム事件のときに感じたときと似たようなものでした。この記事はマスコミが世論を誘導させようとする「記事のためのニュース」であって、説得力や解決力もない薄っぺらい正義感や正論を並べただけのものでした。
いずれも、マスコミの報道姿勢に疑問符を投げかけつつ、
福祉人として、この事件をしっかり見つめたコメントを残しています。
現場で働く職員としての立場からコメントを残しているのが以下のブログ。
ふとした時の介護職日記:良薬は口に苦し
私自身はこの事件について「二度とこのような事件を起こしてはいけない」と
声高に言う事よりも、まず、先に
「なぜ、介護職であった彼がこのような事を起こしたのか?」という事を
みんなで考えて真剣に受け止めて行くべき必要があるのでは無いかと感じます。
一人で考えるのでは無く、みんな共有する事が大事だと感じるのです。
決して介護は一人でやってるのでは無いんだから・・・
こうゆう事が無いと、自分達がやってる事が間違ってるって事に気付かない人々が多いと感じるだけに
今回の事件は、介護現場にとっては、良い薬となるのであろう・・・
ただし、薬としてはあまりにも苦すぎる薬だと感じるが・・・
ミックスツインRIN-REN:さくら苑の虐待事件
言葉の暴力・・・
これに関しては、おそらく今回のケースのように
家族が盗聴のような事をしたら
何にも出てこない施設のほうが少ないだろう。
・・・悲しい現実。
夜勤帯は1人か2人で対応する所が多い。
ある意味すごく閉鎖的な空間。
仕事放棄してエッチしてる職員だっているし、
まさにやりたい放題な時間が夜勤帯というわけだ。
これが一番の問題なんだと思う、この閉鎖的な空間。
これってどうにかならないもんなのか。
介護職、もしくは元介護職のブログの多くは、この事件が起こった現実を直視し、
それを他人事としてではなく、受け入れているようです。
それに対して、それ以外のブログの多くは、
マスコミ報道に歩調をあわせるような調子のものが多いようでした。
Blog headlines: さくら苑(特別養護老人ホーム)ヘルパーの性的暴言テープ
kizasi.jpで見る今日のさくら苑
どれが正しいとはいいませんが、
現場で働く介護職の多くが、この事件を自分たちの問題として認識していることが
重要なのではないかな、と感じています。
最近のコメント