「不正な介護報酬」初の減少
返還請求45億円…2005年度
不正やミスによって介護報酬を請求した介護サービス提供事業所に対し、市町村が2005年度に返還を求めた額は45億200万円(罰金加算含む)で、初の減少となったことが2日、厚生労働省のまとめでわかった。
◆悪質事業所は増加
不正取り締まり強化の影響と見られる。一方、悪質な架空請求などで指定を取り消された事業所数は95か所と、前年度から14か所増え、同省では引き続き指導監督体制を強化する。
不正やミスに関する返還請求額は、統計を取り始めた02年度の32億1000万円から、04年度には81億300万円にまで増えたが、05年度は大幅に減少した。不正やミスを行い、市町村から報酬の返還を求められた事業所数も、05年度は4113か所と前年度から84か所減り、こちらも微減ながら前年度比で初めて減少に転じた。
減少の理由について、厚労省では、「コンピューターによる不正チェックシステムが04年度末から運用開始されたことなどが、早期発見や抑止につながったのではないか」(介護保険指導室)と見ている。
一方、指定取り消しを受けた事業所数は増加している。訪問介護事業所では「サービス提供の架空、水増し請求」、居宅介護支援事業所では「無資格者によるケアプラン作成」「架空、不適切なケアプラン作成」が、取り消し理由として最多だった。
不正請求というと、なんだか悪質なイメージがつきまといますが、
その多くは請求業務の中に発生するミスです。
多忙な中で、現場と請求業務を掛け持ちしてスタッフが行なっている事業所が多く、
ケアマネとの連絡調整の行き違いや、
請求業務を行なうためのPCスキルにおける習熟度の低さなど、
さまざまな要因が含まれています。
それでも、依然として悪質な不正請求を行なう事業所があとを絶たないことも事実。
不正請求を根絶するためのチェック機能、まだまだ改善の余地はありそうですね。
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