自宅でデイサービス さいたまの有山さん仲間と起業
子育ての一段落した女性が、さいたま市の自宅をデイサービスセンターにして一年余がたつ。親の老いを見据えてホームヘルパーになったところ、「高齢者や自分が生き生きと暮らすにはどうすればいいのか」という難題に直面し、たどり着いた答えが「自宅」を拠点に起業することだった。「経営的には成り立っていない」。その言葉とは逆に、女性の表情は理想に向けて踏み出した満足感があふれている。
「特養は、お年寄りの体はきれいにしても、心まではみられない」「高齢の人はみんな泣いている」。どうすれば自分が納得できる老後を迎えることができるのか。人間が生き生きと暮らすには-という疑問を何度も感じた。
「もともと自分で何かしたいと思っていた」有山さん。「自分で思うようなことができないものか」と考えるようになり、「大勢は無理でも、少しのお年寄りの気持ちを大事にするところをつくりたい」と、自宅を使って仲間とデイサービスセンターと訪問介護を始めることにした。
本で調べたり、起業や介護関係のセミナーを受講。介護保険法の指定を受けるため法人格を得ようと、仲間ら六人に呼び掛けて企業組合を設立し、代表理事に。企業組合、事業所名とともに「夢工房結愛(ゆうあい)の森」と名付けた。
訪問介護は昨年三月三十一日、デイサービスセンター(通所介護)は同五月一日に指定を受け、今は月曜日と金曜日に開くデイサービスセンターは四人、訪問介護は三人が利用している。デイサービスセンターの利用者には陶芸と園芸に親しめるようにし、庭の作業小屋はそのために設けた。「経営的に成り立てば、こういうやり方もあると提案したいですが」と笑う有山さん。できれば子育て支援もやりたいという。「夢工房なので夢は大きいんですよ」
もともとあった民家を利用してデイサービスというのはよくある話ですが、
自宅をデイサービスの場として提供するという、変わった試みです。
実際に住んでいる家なのですから、それだけ、生活感があって、
生活の場としてはいい環境なんでしょうね。
ひょっとしたら、特養やら病院の関係者がつくる生活の場よりも、
主婦感覚を持った人のつくる生活の場の方がいいのかもしれませんね。
けれど、小規模で利用者が4名のみ。
密な関わりができるという反面、継続性・採算性などの問題はつきまとうでしょうね。
もちろん、加齢などによる重度化にも対応できるのか、といった問題も、ですね。
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