徘徊高齢者、死亡・不明が年間900人

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徘徊高齢者、死亡・不明が年間900人

屋外を徘徊(はいかい)中、死亡、行方不明となった高齢者が、全国で昨年1年間に約900人に上ったことが、警察庁の初の調査で明らかになった。

 多くが認知症(痴呆(ちほう))高齢者で、発見、保護に時間がかかることが原因と見られ、関係者は、警察署や自治体、町内会などの連携強化の必要性を指摘している。

 同庁によると、昨年1月から12月末までの1年間に、全国の警察署に寄せられた徘徊高齢者に関する捜索願や110番通報は、2万3668件。このうち、死亡が確認されたのは548人、行方不明のままは357人に上った。一方、無事に発見されたのは1万7842人、本人が自分で帰宅したのは4921人だった。死亡原因は、側溝に落ちたり、冬場は凍死したりするケースが多いと見られる。

 各地の警察や自治体は、消防署や福祉施設、タクシー会社などと連携して、早期発見のためのネットワークづくりを進めている。厚生労働省によると、こうしたネットワークがあるのは、全国で約560市町村。数が少ないうえに、有効に機能しているのはごく一部だ。このため、同省では、捜索の模擬訓練の実施や、ネットワークの先進事例を学ぶ講習会の開催などを検討。また、地域で認知症高齢者を支えるネットワークづくりのため、来年度の概算要求に1億5000万円を盛り込んでいる。

 同省の推計によると、認知症高齢者は、全国に約170万人。2030年には350万人に達し、65歳以上人口の1割を占める見通しだ。

 今回の調査について、立教大学の高橋紘士教授(福祉政策、地域ケア論)は、「届け出、死亡や不明とも、想像以上に数が多く、ゆゆしき事態。街で様子がおかしい高齢者を見かけたら、一声かけ、警察などにつなぐような地域の見守りが必要。認知症への理解を深めることも重要だ」と指摘している。

根本的な解決方法っていうのはないですよね。

地域ぐるみでネットワークをつくらないと、早期発見も難しいですからね。
かといって、指名手配なのではなく、
さりげなく声をかけていける地域ってものができていくといいなぁ。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

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