外国人の介護福祉士試験にふりがな
EPA=経済連携協定に基づいて来日した外国人の介護福祉士の国家試験が全国各地で行われ、難しい漢字の読み書きが壁になっていることから、ことしは試験問題のすべての漢字にふりがなをふって行われました。
このうち、東京・新宿区の会場では、インドネシア人とフィリピン人合わせて54人が介護の専門的な知識や技術などに関する筆記試験に挑みました。
EPAに基づいて介護福祉士を目指して来日した外国人が日本の介護施設で働き続けるためには、来日から4年以内に介護福祉士の資格を取らなければなりません。
しかし、働きながら日本語を学習するため、専門用語など難しい漢字を読み書きする試験問題が大きな壁となり、1回目の去年の合格者は36人、合格率は38%にとどまっています。このため、ことしの問題はすべての漢字にふりがなをふって実施され、3時間半だった試験時間も1.5倍に延長されました。
厚生労働省によりますと、この5年間にEPAに基づいて介護福祉士を目指して来日したインドネシア人とフィリピン人は933人で、今回の試験では全国25か所で322人が受験したということです。
37歳のフィリピン人女性は「ふりがながついたのは、ありがたいですが、専門用語を理解するのが難しいです。日本で介護の仕事をしたいので合格したい」と話していました。
介護福祉士の国家試験を受験されたみなさんはお疲れ様でした。
今年の問題は前年よりも少し難易度が上がったような印象を感じます。
さて、EPA協定以降、来日した介護福祉士候補ですが、
来日から4年以内に介護福祉士の資格を取ることが必要とされていますが、
今回で不合格になった場合は、帰国するか、
条件に合えば准介護福祉士として勤務し、
再度、合格を目指すことができるという仕組みになっています。
参考URL:准介護福祉士とは
介護福祉士のキャリア支援として、
複雑だった制度体系を一本化するよう進めてきているものと大きく矛盾する制度になります。
日本語は確かに難しいし、読解にも時間がかかると思いますが、
現場では同じ土俵に立ってチームとしてケアを行うわけですし、
雇用している施設側も将来はよりリーダーシップを発揮できるようになることを期待しているのでしょうから、
日本人じゃないからしょうがない、ということではないんですよね。
ふりがなはともかく、試験時間などを特別扱いするという配慮が
本当に適切なものかというのは疑問が残ります。
今回の介護福祉士国家試験については、介護福祉士国家試験ナビで詳細をお伝えしていますので、ご覧下さい。
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