孤独死:老人ホームで87歳、1週間後に発見
つくば市谷田部の医療法人社団「みなみつくば会」が運営する介護付き有料老人ホーム「サンシャイン・ヴィラつくば倶楽夢(くらぶ)」で、女性入居者(87)が死後約1週間後に発見されていたことが31日分かった。同会は自立した入居者であっても安否が確認できるような改善策を検討する。
同会によると、24日午後7時ごろ、自室の浴室で倒れているのを職員が見つけた。病死とみられる。女性のおいから「電話に出ず連絡が取れない」と相談があり、職員が部屋の周囲を確認。窓からのぞいても人の気配がなく合鍵で入った。玄関内側に約1週間分の新聞がたまっていたが、施錠してあったため気づかなかった。
女性は09年11月、自立可能な高齢者向けの部屋(2LDK)に1人で入居、自炊していた。ホームは、検温や血圧測定などの健康チェックを毎日行っているが、自立可能な人は任意で、女性は希望せず受けていなかった。ボランティアの演奏会や保育園児の慰問などの行事には案内をしても不参加だったという。
同会は「本人の意向を尊重しなければならず、対応に苦慮していた。トイレ近くに人感センサーを設置するなどの施設面の改善や、我々からのアプローチの仕方も検討しなければならない」と話している。同ホームは定員69人。入居者の約8割が要介護者、2割が自立可能な利用者だという。
別の記事にはこう書いてあります。
同老人ホームでは、介護サービスの対象者でなくとも1日1回の健康チェックを受けてもらい、食事もホームが用意したものを食堂で取ることになっていた。
しかし、この女性は、老人ホームを建設した際、事実上の「自宅」として生活できる専用個室をつくるよう要望。1階にある個室には専用の出入り口が設けられていたほか、自炊設備もあった。他の入居者とは違って毎日の健康チェックも断っていた。
この施設、介護付き有料老人ホームではあっても、一般居室などもあるようで、
この方がなくなったのは一般居室なのかなと思われるので、
介護付き有料というよりも状況的には住宅型有料老人ホームに該当するのでしょうか。
毎日の健康チェックを断ったり、イベントに参加しなかったりという要望を尊重したということですが、
もしそうするのであれば、というか、そうせざるを得ないのであれば、
水道や電気のメーターやセンサーなどでチェックできる仕組みが最低限なければいけないし、
第一、有料老人ホームである意味がない。
団塊世代がリタイアを迎え、第二の住まいとして有料老人ホームという選択を行うようになると、
こういった希望を突き出すかたもふえてくるのでしょうが、
これをひとつの教訓としていかなければいけないですよね。
【追記】介護付き有料老人ホームでの孤独死、ふたたび
同じような事件が2019年にも発生しましたので、記事にしています。
自立型入所という仕組みについても、最低限の安否確認ができる何らかの枠組みは必要なのではないでしょうか。
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