介護保険 負担見直しなど意見書
介護保険制度の見直しについて議論している厚生労働省の部会は、人手不足が深刻な介護職員の賃金を介護報酬で補うことや、収入の高い大企業のサラリーマンの介護保険料の負担を重くすることなどを盛り込んだ意見書をまとめました。
これは24日に開かれた社会保障審議会の介護保険部会で取りまとめられたものです。それによりますと、人手不足が深刻な介護職員の処遇の改善については、現在実施されている職員の賃金を補うための交付金制度ではなく介護報酬で対応し、基本給の引き上げなど継続的な改善につなげる必要があるとしています。また、40歳から64歳までの現役世代が支払う介護保険料について、現在は年収に関わらず一律となっている負担を急速な高齢化に伴って増え続ける介護費用の財源を確保するために、年収が高い大企業のサラリーマンなどの負担を重くする新たな仕組みを導入すべきだという意見も盛り込まれました。このほか、介護サービスを利用する高齢者の負担についても見直し、現役世代並みの比較的高い所得がある人については、介護サービスの利用料の負担を今の1割から引き上げることも検討すべきだとしています。これを受けて厚生労働省は、年内に具体案を取りまとめ、来年の通常国会に必要な法案を提出することにしています。
介護保険の改正に向けて、課題となっている財源確保ですが、
大企業のサラリーマンなどの介護保険料負担を大きくするという案が持ち上がっています。
それに加えて、高額所得の高齢者によるサービス利用自己負担を増やすということで、
部分的に負担が増える形での制度改正が行われる可能性が強くなっています。
当然、不公平感から現役世代を中心に反発もあるでしょうし、
年収をどこのラインで線引きをするかという話になると、
相当な年収でのラインでしか線引きできないとなれば、
保険料収入という面では期待できなくなり、
焼け石に水状態になってしまうことも懸念されますよね。
ケアプランの有料化や、
軽度者のサービス利用の自己負担を引き上げる案については
慎重論が多く、事実上の見送りといった方向性にあるようです。
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