6月から道交法が改正され、
駐車禁止が厳しく取り締まられるようになり、
介護現場にも大きな影響を与えるであろうことは先日このブログでお伝えしたとおりです。
先日、シルバーサービス振興会のウェブサイトで、
この件についての記事が掲載されています。
道路交通法の一部改正に伴う放置駐車違反の取締り強化について
今年の6月1日より、改正道路交通法が施行され、違法駐車の取締りが強化されました。
主な、改正点は①車両の所有者などを対象とした放置違反金制度の導入②民間の駐車監視員が放置駐車違反の確認を行う③悪質・危険、迷惑な違反に重点を置き、短時間の放置駐車も取り締まりされること④放置違反金を納付しないと車検が受けられなくなること、の4点です。
今回の改正により、介護事業者はこれまで以上に、駐車違反により事業に支障をきたすケースが出ることが予想され、特に短時間駐車への影響が懸念されます。
それらを回避する方法として、従前からある駐車禁止規制の適用除外という制度の活用があります。これは、各都道府県の公安委員会ごとに作成された規程により、申請をして除外の認定(指定車標章)を受けるものです。
例えば福島県では、「通行許可及び駐車許可事務の取扱いについて(通達)」があり、その中の駐車許可の欄で、公益上の止むを得ないものであると認められるものの中に、①介護保険法に規定する要介護認定の訪問調査のために使用する車両②介護保険法に規定する訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護及び訪問リハビリテーションに使用する車両については署長許可により除外の指定を受けることができます。
ただ、この除外の内容については、各都道府県によってまちまちであるため、こういった取扱いがない自治体においては、先ほどの問題が深刻なものになることが予想されます。
駐車禁止除外の取り扱いがない自治体があるというのは驚きです。
あまり駐車違反による問題が深刻でない自治体が多いのかもしれませんね。
ただ、駐車禁止の除外といっても、どこでも許されるというものではなく、
場合によっては、指定場所まで申告しなければいけないわけです。
自分の働いていた訪問介護事業所では、
駐禁とられそうな場所はそのお宅ごとにサービス提供時間帯や駐車場所まで申請させられていました。
もしもですよ、
自分がいずれ六本木ヒルズの何階かで住むことになってですよ、
訪問介護が必要になって頼むとするじゃないですか。
そしたら、ヘルパーはあの大通りに車をとめるわけじゃないですか。
あんな通りではきっと警察だって駐禁の除外許可なんて出さないだろうし、
まず一発で駐禁ですよ。サービスも受けられないじゃないですか。
六本木ヒルズの駐車場をヘルパーさんのために借りるしかないでしょうけれど、
一ヶ月いくら払うことになるんだろう。。。
と、する必要のない心配をいくらかしてみました。
これがきっかけで、訪問介護事業者の行動範囲が狭まり、
より地域密着が進み、半径5キロ圏、半径3キロ圏、と、狭まってくるのかもしれません。
そうなれば、移動時間も少なくなり、事業の効率が良くなる・・・
とはいえども、
介護報酬がめっきり減らされ、使えるサービスが少なくなることで
サービス利用の需要も少なくなっていくのであれば、
利益を確保することも難しくなります。。。
事業者が存続するためには、ある程度のエリアを確保しなければ利益を生み出せない。
利用者獲得のためにエリアを広げれば、効率が低下。
地方では首都圏よりも広いエリアを設定しなければ一定の人口をカバーできず、
そうなると車でなければ移動は難しくなるわけですし、車を停めたら駐禁が待っている。
・・・泥沼ですな。
最近のコメント