審査やり直しの結果、88人要介護度変更 秋田市の独断認定
秋田市職員2人が介護保険法に定められた介護認定審査会を開かずに独断で495人を「介護認定」した問題で、市は4日、正式に審査会を開いた結果、88人に要介護度の変更があったことを明らかにした。同日の市議会厚生委員会で報告した。
市介護・高齢福祉課によると、審査会は先月16日から3日までに計13回開き、495人の要介護度判定を行った。変更があった88人のうち、「独断認定」より軽度化した人は40人、重度化した人は48人。要介護度が2段階変更したのは14人(重度化9人、軽度化5人)だった。
また、4日時点での市の調べでは、88人のうち、実際にサービスを受けていたのが37人、受けていなかったのが38人、未確認が13人。サービスを受けた37人のうち、要介護度が重度化したのは19人、軽度化は18人だった。
介護保険では、最も要介護度が低い要支援1と最も高い要介護5の間で、1カ月の保険利用限度額に30万8600円の開きがある。
今回の変更では、要支援1から要介護1へと2段階重度化したのが8人、その逆が4人いた。重度化した8人は、本来受けられたはずのサービスより、最大で11万6100円分少ないサービスを受けていたことになり、軽度化した4人は同じ金額分のサービスを過剰に受けていたことになる。
先日紹介した記事の続報ですね。
これまでに495人分の要介護認定をやり直したわけですから、お疲れ様でした。
さて、495人のうち、88人分の要介護認定は介護度が判定しなおされたわけですが、
意外に多かったような印象にも感じます。
実際にサービスに影響があったのは37人。
ということは、認定が変更されたのは、サービス利用に直接結びつく割合の少ない
軽度者が多かったことが予想されます。
もちろん、まだ調整段階のケースもあるのでしょうけれど、
それだけサービスにつながらない要介護認定を行っているわけですから(住宅改修や福祉用具購入を行っている可能性はありますが)
お守り代わりに要介護認定だけを受けている人が多く、
それが介護保険運営の足枷になっていることもまた事実です。
要介護認定の抜本的な見直しはいつまで先送りになっていくのでしょうか。
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