後たたぬ患者虐待 高齢者虐待防止法の改正を
佐用共立病院(兵庫県佐用町)で女性入院患者=当時(85)=が肋骨(ろっこつ)を折られ、当時の担当看護師(26)が逮捕された事件は、医療関係者による入院患者への暴行事件をあらためてクローズアップさせた。被害は全国で後を絶たず、専門家からは、被害に遭いやすい高齢の患者を守るため、高齢者虐待防止法の改正を求める声が上がっている。
病院での被害では、2007年、北九州市の病院で、女性看護師が認知症患者2人のつめをはがして傷害罪に問われ、一審で有罪判決を受けた。群馬県太田市の病院でも男性看護師が、当時67歳の男性患者の頭をけるなどして死亡させ、傷害致死罪で一審有罪判決を受けている。
一方、高齢者虐待防止法は2006年4月に施行された。国民に、家庭や福祉施設での虐待を市町村に通報するよう義務付け、市町村職員の立ち入り検査や高齢者の一時保護が可能となった。しかし医療機関の適用対象は介護療養型医療施設などに限られ、一般の病院は対象外だ。
日本高齢者虐待防止センター(東京都)理事の浅井正行・明星大講師(社会福祉学)は「一般病院でも暴行や言葉による虐待、ネグレクト(介護や世話の放棄)が起きている。事件を未然に防ぐためにも法の対象に含めるべきだ」と指摘する。
認知症の人と家族の会兵庫県支部世話人代表の酒井邦夫さん(66)=神戸市須磨区=は「患者の家族は、病院に頼らざるを得ない。病院側と家族との意思疎通も必要だ」と話す。
佐用共立病院で発生した看護師による連続肋骨骨折暴行事件がマスコミ等で
大きくクローズアップされていますが、
これは病院や介護施設での高齢者虐待というものの恐ろしさを印象付けるものとなりました。
施設内での虐待事件の多くは意思疎通のできない患者・利用者がターゲットになっており、
陰湿でなものとなっております。
佐用共立病院で行われた虐待も、
ひとりではなく、立て続けに6人も肋骨を折って殺害し、
それでも今まで平気で働き続けていたわけなので、
まったく感覚がどうかしているとしか考えられない。
高齢者虐待防止法ができたものの、
病院や施設内で虐待というものに対しての意識を高めていくことに
つながっているところは数少ないのかもしれませんね。
密室があることで、虐待が起こり、人の命が失われるのであれば、
プライバシーなど二の次で監視カメラの全室設置だって
ばかげた議論ではないのかもしれません。
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