障害者自立支援法、廃止へ…「1割負担」を変更
長妻厚生労働相は19日、厚労省内で記者団に、障害者自立支援法について、「廃止していくと申し上げている」と述べ、廃止して新制度を導入する方針を強調した。
同法の廃止は、障害者にも相応の負担を求めてきた障害者行政の転換につながることになる。ただ、廃止時期や新制度の内容については、厚労相は「どういう制度にするのか、今後詰めていく。論点整理に取り組んでいる」と語り、今後、検討する考えを示した。
2006年4月に施行された同法は、福祉サービスの利用にかかった費用の原則1割を自己負担させる「応益負担」の立場をとっている。これに対し、障害者団体から「負担が重い」「サービス量を減らさざるを得ない」と強い批判が出ていた。昨年10月には、同法が憲法の保障する生存権を侵害しているなどとして全国一斉訴訟も起きている。
先の通常国会では、政府が自己負担の軽減策を盛り込んだ改正案を提出したが、審議入りせず、廃案になった。民主党は衆院選の政権公約(マニフェスト)で、応益負担の原則を変更し、負担能力に応じた利用料を求める「障がい者総合福祉法」(仮称)を制定する方針を掲げていた。
また、長妻氏は、10月にも復活させる生活保護の母子加算の財源に今年度予算の予備費を充てる案について、「選択肢の一つだが、ほかにもある。一番早い方法を検討している」と述べた。
障害者自立支援法の廃止がついに明言されました。
これまでも様々な問題点が取りざたされ、
「世紀の悪法」とも呼び声高かった障害者自立支援法ですが、
民主党政権下でミスター年金長妻氏が最初の一手として取り上げたのが、この制度廃止でした。
鳩山政権になり、国民の関心も非常に高い中で、この問題を取り上げたことにまずは拍手。
もちろん、これに関しては制度廃止に伴う世間の反発を受けにくいという側面もあるのでしょう。
以前から介護保険との一体化が噂され、時限的な制度という見方も強かった自立支援法ですが、
今回の廃止の見通しの中には介護保険との一体化についてはまったく触れられず、別の形で生まれ変わることになりそうです。
また、障害者の「害」を「がい」にしているところも民主党側のアピールという部分になるのでしょう。
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