フリーター、介護業務に雇えば1人あたり50万円助成
介護人材確保のため、厚生労働省は、フリーターや定年退職した人など、介護業務の未経験者を雇った介護事業主に、1人あたり50万円を助成する制度を導入する方針を決めた。2009年度予算の概算要求に42億円を盛り込んだ。
人手不足が深刻な介護事業について、多様な人材の参入と定着を促す。1事業主あたり3人を限度に、新卒者以外で採用した未経験の介護労働者が半年以上定着した場合に25万円まで、1年以上定着した場合にさらに25万円まで助成する。
人手不足の背景には、介護事業所の人事制度や昇給制度の整備、研修が不十分なことが多く、将来に不安を抱く労働者が多いことも指摘されている。このため、事業主が人事、昇給制度を改めたり、未経験者への研修を行ったりした場合に100万円を上限に一部を助成することも決めた。
確かに、介護の人材不足は危機的な状況ですが。
格差社会が広がる中、いわゆるニートなどといった職業につかない人が増えている。
そこで、その両方を解決しようと、こういった助成金を出すことになったというのは、厚生労働省らしいというか。
50万円を使って、ヘルパー2級研修を受講させることもできますし、
同行訪問などもスムーズに行えるかもしれません。
規模の大きい事業者にとっては有利な部分が多いかもしれませんね。
ただ、事業主にとって助成金となっても、直接求職者の利益になるわけでもないのだから、
現在無職だけれど、働こうという意欲のある人を、介護の仕事を選ぶというきっかけにはまったくならないような気がします。
だったら、最初から介護報酬を上げて、介護職がまともな給料と誇りを得ることができるような介護保険になれば、
まったくこんな制度必要ないわけです。
介護の人材危機という問題は、実に複雑に思えて、実際は、ごくごく単純な問題で、
その単純なことができていないから危機的な状況であるということをどうしたらわかってもらえるのでしょう。
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