コムスンの事業譲渡、三重県の業者も辞退
介護大手コムスンの在宅介護事業譲渡で、第三者委員会から三重県の引受先に選定されていた共栄(四日市市、谷垣淳行社長)とコムスンの交渉が難航し、白紙の状態になっていることが18日分かった。条件面での交渉が不調に終わったためとみられる。
コムスンは三重での交渉不調を受け、売却先を再選定する。近く選定にあたっていた第三者委員会が、三重県内の在宅介護事業引き受けに名乗りをあげていた共栄以外の事業者から候補を決定。売却先候補とコムスンが条件を詰め、正式に契約を結ぶことになる。
共栄は2000年4月から三重県四日市市と鈴鹿市で在宅介護事業を展開。約250人が利用している。他の都道府県では同業大手が引受先になるケースが多い中、コムスンの県内利用者が約500人と小規模なこともあり、三重県では地元の共栄が選ばれた。
先日、熊本の事業者が辞退したのに続いて、今度は三重でも辞退。
大手事業者を中心に、すんなり譲渡が進められているように思えたコムスン譲渡先問題ですが、
ここにきて行き詰まりをみせています。
三重と熊本、このふたつに共通することは、
その他の都道府県の譲渡先となった大手事業者と違って、
どちらも地域に密着した地場産業型の介護事業者であるということ。
そして、どちらも買収するというには小規模であったこと。
譲渡額などの条件面で折り合いがつかなかったということが現実的な問題と考えられます。
熊本・三重、どちらにしても、人口規模としては特別大きいわけではありません(どちらも180万人台)。
利用者が散在し、非効率な土地で事業展開を行っていたコムスンの事業所は多く、
譲渡にかかる金額以上に、経営面でのリスクは大きなものと考えられます。
地域密着で展開している事業者がコムスンの事業を受け継いで、
そのサービスを維持していくというのは難しい面があるのかもしれません。
24時間巡回や、複数に組み合わさったサービス体系、過酷な労働環境、
それらを受け入れて事業を拡大することについての認識・覚悟ができていたのか。
地方のローカル局でこんな番組が放送されていたようで、
譲渡先となった共栄のヘルパーステーションの戸惑いの様子が伝えられたようです。
見てた人いたらどんな内容だったか教えてください。
少なくとも、譲渡されたコムスンと共栄とが、譲渡によって共栄するというわけにはいかないような。
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