ツクイ、コムスン施設事業買収を辞退
グッドウィル・グループ子会社の介護大手コムスン(東京・港)の事業売却を巡り、同業大手のツクイは14日、売却先の評価にあたる第三者委員会に対し、施設事業の買収辞退を申し入れた。「事業内容や個々の物件を精査する時間的余裕がなく、買収金額を提示できる状況ではなかった」(経営企画部)としている。
同社は7日に応募が締め切られた施設事業の一次審査を通過していた。訪問介護などの在宅事業の最終応募についても「コムスンから提供される資料を見てみないと分からない」(同)としている。
ツクイは関東地方を中心に2007年3月末でデイサービス、ヘルパーステーションなど357施設を運営している。
業界大手のツクイがコムスンの施設部門の買収をあきらめました。
すでに、コムスンの施設事業の譲渡を受ける可能性が残されている事業者は数社に限られているとのことです。
ツクイは、在宅介護業界でも3位(たぶん)の大手企業ですが、
ツクイでも断念したとなると、それを引き受ける準備ができる企業といわれても、そうそう思い浮かびません。
有力視されているワタミですが、施設数は開所予定のものも含めて20数箇所。
対するコムスンは、有料老人ホーム30箇所に、グループホームが178箇所。
それを運営する能力が本当に備わっているか、疑問符を投げかけざるを得ません。
ニチイ学館も買収に向けては消極的な姿勢を打ち出すようになり、加えて業績の悪化で火の車。
何しろ大きなネックになるのは、施設部門といいながらもグループホームもセットになっているということではないでしょうか。
コムスンのグループホームは、その数も業界最多。
収益性も低いビジネスで、職員の給与も低く抑えざるを得ない。
買収を考える上で、ひとつの問題となっているのかもしれません。
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