特養の終末期ケア 報酬支払い対象に
介護保険で四月から介護事業者に支払われる報酬に、特別養護老人ホーム(特養)での「看取(みと)り介護加算」が初めて盛り込まれた。亡くなるまで手厚いケアをした場合に請求できる。介護報酬の上で、特養はようやく「終(つい)の棲家(すみか)」として認められたと評価する一方で、現場には「尊厳のある死が担保できるのか」など、不安の声も渦巻いている。
特養では要介護度の高い重度の人が年々増加。八割の施設が看取り介護をしているという実態調査もある。だが、厚生労働省令は「居宅における生活への復帰を念頭に置く」と基本方針を明記。特養は自宅復帰への通過施設という位置づけで、看取り介護を“無視”してきた。それだけに、介護報酬に「重度化対応」と「看取り介護」の加算が新設されたことを評価する特養関係者は多い。
いわゆる特養でのターミナルケアの問題です。
このブログで知ったのですが、
厚生労働省の発表では、特養入所者の37%は特養内で亡くなっているんだそうです。
厚生労働省:特別養護老人ホームにおけるターミナルケアの現状
実際、特養を最期の場所に選ぶケースが増えてきていることが、
「死」についての考え方の大きな変化を示していますね。
特養がターミナルケアを行うのに関して、厚生労働省では以下のような条件をあげています。
(1) 入所者本人及びその家族の希望の受け入れ
(2) 職員間の終末期ケアに対する共通理解
(3) 緊急時の医師の訪問体制
(4) 施設内での医療処置(点滴、酸素療法等)
(5) 臨終に備えた専用の居室
ターミナルをして看取れば人数分加算がもらえる、となっていますが、
ターミナルケアは、
その人の尊厳を大切にした上で最期を迎えるための準備をすることであって、
死亡を確認することではありません。
ターミナルケアをすれば加算がもらえる、ではなくて、
ターミナルケアの質を高めていくことが大切ですよね。
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