「専門介護福祉士」創設へ 上級資格で人材確保
厚生労働省は29日、高齢者施設などでケアに当たる介護福祉士について、認知症患者への対応など分野ごとに、上級資格である「専門介護福祉士」の制度を創設する方針を固めた。
介護福祉士は「仕事がきつい割に給料が安い」とされ、人手不足に陥っており、厚労省はキャリアアップの道を示すことで介護職離れを食い止めたい考え。有識者研究会で今秋にも制度の詳細を詰める。
介護福祉士は国家資格だが、新設の上級資格は日本介護福祉士会などの全国組織が認定する仕組みとなる見通し。認知症患者や障害者へのケア、サービス管理など複数の認定分野を設け、一定の実務経験と研修を条件とする方向だ。
研修のメニューづくりなどに時間がかかるため、導入時期は2009年度以降とみられる。
専門介護福祉士に関しては、ホームヘルパー井戸端会議で取り上げていますので、そちらをご覧ください。
ここで、専門介護福祉士を創設することの目的として、人材確保があげられていますが、
資格が生まれることで人材確保ができるのかというと、それは間違っています。
現行制度でも、ホームヘルパー2級→介護福祉士といったキャリアプランは成り立っているわけで、
それでも人材確保ができていないのが現状です。
介護福祉士になっても結局、給料の上積みがあるわけでもない。
きつい割に給料が安い、けれどキャリアアップの道があって、やりがいがあるなら人材確保はできる、
とでも本気で考えているのでしょうか。
安いとかきついとかではなく、現場の想いはもっと切実で、家庭を持って生活できないんです。
まずは、介護職の生活の保障から手をつけていってもらいたいものなのですが。
専門介護福祉士になるための研修などに要する費用や時間を犠牲にしてまで
とることに価値を見出せる資格になるためには何が必要か。
それには、安定した収入の確保は最低限必要でしょ。
人材確保と資格創設を一緒に考えるのではなく、
その土台となるものをまず整備することから考えてほしいと切に願います。
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