着服:北郷町社会福祉協の職員、利用者の貯金通帳から465万円
北郷町社会福祉協議会は1日、男性職員(29)が国の「地域福祉権利擁護事業」(4月から「日常生活自立支援事業」と改称)で、高齢者や知的障害者ら3人から預かっていた郵便貯金通帳を悪用して計465万円余りを着服していたと発表した。4月26日付で職員を懲戒解雇した。
町社協によると、職員は福祉活動専門員。05年1月から今年3月まで、国の事業のとりまとめ役の日南市社協から委託されて預かっていた町内の3人の貯金通帳から施設使用料や介護保険料などを支出する際、計164回にわたって架空の費目を加えて引き落とし、その分を着服していたという。市社協へは契約費目のみ支出したかのように通帳のコピーを改ざんして報告していた。
4月、郵政民営化を前に、他人の通帳を扱うには改めて手続きが必要になり、市社協が通帳を提出させたところ、通帳とコピーの残高が大きく異なっていたことから発覚した。職員は「車を購入し部品などを買い替えるために消費者金融から借金し、その返済に充てた」と話している。職員の家族が全額を返済したことなどから、町社協は刑事告訴しない方針。
町社協の鈴木光徳会長は「通帳の管理を職員1人に任せ放しにしたのが原因。定期的にチェックするなど再発防止に努めたい」と話している。
権利擁護事業や成年後見制度など、高齢者や障害を持つ方の人権を守るために必要な制度であるにもかかわらず、
それを悪用するような職員がいては、この制度自体の信頼が揺らいでしまいますよね。
ただでさえ、高齢者や障害を持った人を標的とした悪質な業者による詐欺事件が多発している昨今。
制度を使ってくださいと、どの面下げて言えるものか。
利用する人も少ないわけですから、担当する職員も少なくて当然ではありますが、
ますます利用する人がいなくなったら、事業自体が成り立ちませんよね。
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