女性入所者を殴り死亡させた疑い 介護施設職員を逮捕
熊本市西区の介護施設で入所者の女性を殴って死亡させたとして、熊本県警は10日、同施設職員の栗崎賢一朗容疑者(49)=同県嘉島町犬渕(いぬぶち)=を傷害致死の疑いで逮捕し、発表した。
熊本南署によると、栗崎容疑者は7日午前0時5分ごろ、熊本市西区野中3丁目にあるグループホーム「ゆうしん三丁目」の食堂で、この施設に入所していた熊本市の無職、宮本ヨツ子さん(88)の腹部などを複数回、手で殴打するなどした疑いがある。容疑を認めているという。
栗崎容疑者は暴行後、宮本さんを居室に連れて帰ったが、午前0時半ごろにベッドの上で意識を失っているのを発見し、自ら119番通報したという。搬送先の病院で体に打撲痕が見つかり、病院が警察に通報。司法解剖で死因は腹部の内出血による出血性ショックと判明した。その後の捜査で施設内の防犯カメラの映像などを確認し、栗崎容疑者が腹部を殴っていたことがわかったという。
同署によると、栗崎容疑者は1年ほど前からこの施設で正規職員として働いていたという。事件発生当時は当直勤務で、職員2人で20人ほどの入所者をみていた。同署が詳しい状況や動機などを調べている。
これまでも介護施設やグループホームの職員による暴行・虐待のニュースはこのブログでも何度もお伝えしています。
これだけでも一部ですが、虐待の件数は増えており、今回のように死亡につながるケースも残念ながら増えています。
防犯カメラに映像が映っていたということが決定的な証拠になったようです。
グループホーム内にこういったシステムがあることで虐待が判明できましたが、
それがなければ、不自然な打撲痕も事故として扱われて終わっていたケースなのかもしれません。
当然サービスを利用する高齢者は爆発的に増えているので虐待に至るケースも増えているし、
防犯カメラにより以前からあった虐待が顕在化するようになったのかもしれません。
しかし、生活の場である介護施設やグループホームです。
防犯カメラというよりも、監視を目的としたようなカメラの設置は本当にふさわしいのでしょうか。
虐待、という言葉で片づけられる問題ではなく、これは介護職員が利用者に対して行った殺人です。
介護の担い手を増やす、と政府は声高に叫んでいますが、
人を増やせば解決するわけではありません。
社会から尊重される仕事として誇りをもって介護職が仕事を続けていける環境づくりも急がなければいけません。
「生活の場」に監視カメラは必要ない。
そう言い切れる介護の現場を目指していきましょう。
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