イタリア 介護、外国人の家政婦頼り
ローマ中心部の住宅地を歩いていると、アジア系の家政婦に抱きかかえられて歩く高齢者をよく見かける。記者が住むアパートも、7割が高齢者のみの世帯だが、そのほとんどでフィリピン人やスリランカ人の家政婦が住み込みで働いている。
こうした外国人家政婦の極端な長時間労働や不法就労が問題になっていると知り、状況が深刻なイタリア北部トレビゾを訪れた。ここでは、地理的な近さからか、東欧各国や旧ソ連のモルドバ、ウクライナなどの出身の家政婦が目立つ。
イタリアでは、高齢者を家族が家で介護するのが伝統だったが、少子高齢化で、それもかなわなくなった。伊労働総同盟トレビゾ支部のパオリーノ・バルビエロ書記長は「低賃金の外国人労働者でしのいでいる状態」と解説する。
伊ボッコーニ大学の社会福祉専門家ピエランジェロ・スパノ氏は「派遣労働者による訪問介護を軸にすれば、家庭で介護する伝統を守れるのでは」と話す。
イタリアと同様、少子高齢化に悩む日本では、外国人の介護職に対するハードルは高い。外国人労働者の流入がどんな結果を生むか、イタリアから目が離せない。
イタリアも日本同様、少子高齢化が進んでいる国で、現在の合計特殊出生率は1.33(日本は1.25)。
65歳以上の人口比率で1位が日本、2位がイタリアということで、
似たような事情を抱えています。
イタリアでは、介護労働を、安価な外国人家政婦を雇用することでまかなっています。
日本もフィリピンから介護労働者を受け入れる方針を打ち出しており、
イタリアのケースは日本にとってもひとつの参考になるのではないでしょうか。
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