消防や警察も認知症と気付かず 男性死亡
去年8月、横浜市の83歳の認知症の男性が介護施設から行方が分からなくなり、2日後に東京都内の路上で倒れているのを発見されましたが、しっかり会話ができる状態だったことなどから、消防や警察も認知症とは気付かず、救急搬送や保護をされないまま近くの公園で死亡していたことが分かりました。
警視庁によりますと、横浜市の83歳の認知症の男性が、去年8月、市内の介護施設から行方が分からなくなり、その2日後に東京のJR中野駅近くの路上で倒れているのが見つかりました。
男性は、身元を示す物を持っておらず住所も言いませんでしたが、名前を伝えたうえで、「1人で帰れます」と話すなどしっかり会話ができる状態だったため、救急隊員や警察官も認知症と気付かず、男性が搬送も拒否したため、救急搬送や保護はせずに、警察官が水を飲ませて近くの公園のベンチに座らせたということです。
その日の夜に、男性が公園で寝ているという通報で別の警察官がかけつけましたが、男性が「大丈夫」と答え、不審な点もなかったことから保護はしなかったということです。
しかし、2日後の朝、公園で死亡しているのが見つかり、死因は脱水症と低栄養状態とみられています。
警視庁は、「不審な点が認められなくても、高齢や認知症などで自分の身を守れない人もいる」として、注意するようすべての警察署に通知しました。
横浜市鶴見区のデイサービスを利用していた高齢者が利用中に行方不明となり、
東京都中野区の公園で亡くなっていたとのことです。
警察や消防隊員も認知症と気が付かなかったことから、搬送されることなく、保護はされなかったということです。
警察や消防の対応は適切だったのか、
認知症に対する理解や知識が備わっていない事で、救えた命を救えなかったことも考えられます。
認知症サポーター養成講座と同程度の理解ができていれば、対応ができたのではないかということも踏まえて
対策の検討が求められます。
ただ、この件で警察や消防の対応に目を向ける以前に、
この方はデイサービス利用中に行方不明になっているのですから、
デイサービスの対応について、まず注目しなければいけません。
サービス利用時間中の徘徊で行方不明になったということが、
家族にとってどれだけショックなことか。
そして、この高齢者がどれだけ孤独な思いを感じ、最期を迎えることになったのか、改めて考えていただきたいと思います。
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